初心者から釣り経験者まで楽しむことができる「海上釣り堀」。行くからには1匹は釣りたいのが青物だ。今回はこの青物の釣果アップポイントについて解説。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・桑原一幸)
海上釣り堀の好敵手「青物」
海上釣り堀の不動の二大ターゲットといえば”マダイ”と”青物”だ。青物はどこの海上釣り堀でもほぼ放流されており、豪快な引きを堪能させてくれる。
しかし、一日を通して活性の高低差が大きく、日によってもよくエサを追う日、あまり反応がない日があり、状況に合った対応が必要となる。これから解説するポイントをマスターして臨んでいただきたい。
青物の代表的な魚種
ひと言で青物といっても、海上釣り堀には主に3種類の青物が放流されている。一番多く放流されているのが、ワラサ(メジロ)であり、これはブリと同種の魚だ。地方によって呼び名は異なる場合もあるが、サイズが大きい方からブリ→ワラサ→ハマチ・ツバス(イナダ)となる。
見た目がよく似ている魚のヒラマサも人気がある。ヒラマサは上から見るとブリより平べったく、引きが強いのが特徴だ。ブリは口角が尖っているが、ヒラマサは丸いため、口角を見ればすぐに判別できる。
もう一つの人気ターゲットであるカンパチは、色が少し違い、顔つきも違うので、すぐに判別することが可能だ。
青物を釣るための5つのポイント
海上釣り堀で青物をキャッチするためのポイントを5つ紹介する。
1.チャンスタイムを逃さない
青物に限らず、海上釣り堀で釣果を上げるための最大のポイントは、活性の上がる”チャンスタイム”を逃さないことだ。「朝イチ」「マダイ放流後」「青物放流後」の三大チャンスタイムの中で、青物のチャンスタイムはなんといっても青物放流後となる。新しい魚がイケスに入ることで、今まで活性の低かった魚にスイッチが入り一気に釣れだすことがよくあるからだ。
ちなみに朝イチも青物が比較的簡単に口を使う場合がありヒットが期待できるが、朝イチはマダイのチャンスタイムでもあり、どちらを優先するかは状況次第となる。
2.魚のいる「タナ」にエサを入れる
生きアジなどの生きエサを使用する場合、思いのほかエサが沈んでいないことが多い。生きエサを投入した際は、オモリにエサが引っ張られる形で沈んでいくことになるが、生きエサはオモリに逆らって表層へ泳ごうとするからだ。水中映像を見てみると、オモリよりもはるかに上を生きエサが泳いでいることもしばしばあり、狙いのタナにエサがいないことが多くなる。
これを防ぐためには、ハリ上にオモリを打って仕掛けを安定させるといい。私はオモリ付きクッションゴム4~8号を使用し、1~2号のゴム張りガン玉をハリ上20cmぐらいの位置に1~3個打つようにしている。
切り身エサなど死にエサの場合は状況にもよるが、狙うタナが深い場合はエサを速く沈めるために重めのオモリを使用する。ほかの人より早くタナに仕掛けを入れることでヒットの確率もぐっと上がるからだ。逆に浅いタナを狙う場合でゆっくり沈めたいとき(落ちてくるエサに反応する場合)は、軽めのオモリを使用する。状況に応じた使い分けが好釣果につながるので、こまめに調整してほしい。
3.根掛かり&オマツリは避ける
放流前は仕掛けの確認を十分に行い、狙うタナを底から1~2mほど浅めにセットして根掛かりが起こらないようにする。また周囲の状況をよく観察し、他の人に青物がヒットしたら速やかに仕掛けを回収、オマツリさせないように心掛けてほしい。
チャンスタイム時にトラブルに見舞われることは致命的なロスになる。
活性が上がれば次々と食ってくることも多いため、素早く仕掛けを回収して次のチャンスに期待しよう。
4.投入の準備は万全に
他の人に青物がヒットした場合、魚がタモに入るまでは仕掛けを上げて待つのがマナー。待っている間は、次に投入するエサをハリにセットし、ヒットした魚がタモに収まったらすぐに仕掛けを投入できるように準備しておこう。
掛かった魚の後ろを別の魚が追尾している場合は、すぐに次の魚がヒットする可能性が高いからだ。ちなみに、この場合は軽めのオモリで落とし込んでいくとヒットにつながることが多い。
5.エサをローテーションする
次々とヒットしていた青物も、数匹上がるとだんだんと反応が悪くなってくる。反応がいいエサを使い続けた方がいい場合もあるが、逆に人が使っていないエサを投入することであっさりと口を使うこともあるため、思い切ってローテーションすることも検討しよう。
この5つのポイントはあまり難しいものではないと思うが、意識するのとしないのとでは釣果に大きく差が出てくる。皆さんも5つのポイントを意識して、青物の釣果アップにつなげてほしい。
<週刊つりニュース中部版 APC・桑原一幸/TSURINEWS編>