【和歌山2020】早場キス狙いのオススメ投げ釣り場4選　御坊～田辺

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御坊以南はそろそろキスの気配

紀伊半島の御坊以南は、黒潮の影響が強く、冬場の水温は紀北に比べると高めに推移する。1月初旬でも15℃前後を保っていることが多く、場所によってはチョイ投げでもキスの釣果が望め、落ちギスの時期も紀北に比べ遅いように感じる。

また、御坊以南は春先のスタートも早い。3月は気温が徐々に上がってきて春の様相を示すが、海中から返ってくるオモリを触れば、紀北と御坊以南では違いがあるのに気づくだろう。3月の紀北では、チヌの乗っ込みは始まっているが、ほかの釣魚は主にガシラやメバルといった根魚が主役である。しかし同じ時期に田辺周辺ではキスがすでに動き始めている。

毎年5月以降になれば水温が上昇して徐々に安定してくるため広いサーフの釣り場も当然有望になってくるが、ごく早期のキスは周辺にある程度磯やシモリがあって水深のある砂地のポイントの方が出あえる確率が高くなる。今回は和歌山・御坊～田辺のそんな釣り場をリストアップしてみた。

御坊南塩屋漁港

日高川河口から南側に位置する日高港のすぐ南側の漁港。夜釣りの投げでコロダイやキビレの釣果情報があることから、キスも可能性がある。若干根が多いのではないかと思われるが、チョイ投げで探ると面白い釣果が出そうだ。船の往来が多いのでトラブルのないように注意したい。

正面に発電所の埋め立て地があり、日高港の埋め立て地の影になっているので、外海が荒れ気味の時も比較的穏やかである。チャレンジできればまたリポートしたい。

印南港

日高港周辺から国道42号を南下すれば10～15分で到着する。また、阪和道の印南インターチェンジからは5分ほどの距離である。ここは何度もリポートしているが、港外は岩礁地帯であり、一見キスがいそうな場所には見えない。しかし川の流れ込みがあって港内はシモリ交じりの砂泥底。水深が結構あるのでほぼ周年狙うことができ、特に冬場に強い。チョイ投げでも狙いやすい場所である。

昨年の暮れに釣行した時には、午後の比較的短時間で18cmまでを20匹であった。落ちギスの群れが入っていたものと思われる。他にもカスゴやキビレなどの釣果もある。最近はアオリイカを狙うアングラーも多いようだ。

南部漁港～田辺・大屋にかけて

南部周辺～田辺にかけてもキスは狙える。南部・堺漁港から大屋方面を遠望すると岩礁地帯が続いているが、ここは岩礁の間に砂地が挟まれた形になっている。この砂地にキスがいる。根掛かりが多いので注意が必要だが、春先は潮の干満が大きいので、足元に注意しながら磯の先端から砂地をラン＆ガンすれば面白いと思う。

その中で最も狙いやすいのは大屋の浜だ。大屋バス停下のこじんまりした浜であるが、比較的近投でキスが狙える。両サイドの磯からシモリが張り出しているので、あまり遠投すると根掛かりするが、その手前の3色ほどのゾーンから波口の間で釣果の出ることが多い。

足場がいいので比較的安全である。また、このエリアは山を背にしていてしかも護岸の下の釣り場なので、比較的凪いでいることが多い。暖かい日が続いた後などは非常に有望だと思う。

芳養漁港～目良にかけて

かつて長大な砂浜ゾーンであった場所の南端にあたる。今年3月にレポートした芳養漁港の南側の浜は、両サイドが岩礁であるが、浜の漁港寄りから中央部に向けてキャストすると比較的根掛かりが少ない。水深はあまりないが、水温の高い時期だと良型がくることも多い。

また、徒歩で移動しないといけないが、浜を回り込んだ南側の護岸（ヨットハーバーの裏手）からは、やや足場が高くなるが、足元の磯のすぐ先の砂地や、ミオ筋を狙うことができる。

だらだらと引くと根掛かりが多発するので、根の向こうや根の間の砂地でじわじわ仕掛けを動かしながら待ち釣りをするようなイメージ。あまり追い食いを期待せずに早めにリーリングして取り込むと、浜で探るよりも一回り大きなキスがくる。オモリをやや軽めで浮きのいいものを選び、少人数でじっくり探るほうがいい。

さらにヨットハーバーの向こうには目良の護岸が続いている。ここもキスが寄りやすい場所であったが、護岸が高くなって入れなくなってしまった。ヨットハーバー寄りに小さな堤防があり、ここは先端のみであるが、投げることができる。

紹介した以外にも

今回紹介した場所以外にも、比較的安全なサーフの釣り場としては、切目の浜、岩代の駅下の浜などがある。また、雨後でなければ芳養川の河口右岸一帯も有望なポイントといえる。意外なポイントがあれば、また紹介していきたい。

＜牧野博／TSURINEWS・WEBライター＞