千葉県柏市~我孫子市を流れる手賀川は東西に長くてなかなかポイントを絞りきれないが、今季はおもに3カ所で好釣果が上がっている。なかでも入釣しやすくて長竿もいらず、バランスの底釣りでも狙える曙ワンドがホットスポットだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 編集部)
概況
釣れているのかいないのか。二者択一なら現状の手賀川は前者だろう。日並みで差はあるが10枚以上と話す常連や、筆者の知人もそれに近い数字を連日知らせてきた。ちなみに実釣取材時の釣果は5枚。この数字をどう見るか。たった5枚かよと感じるか、厳寒期の野釣りなら御の字だとするのか。感じ方は人それぞれだろう。
なお水位・水況などは例年どおり。ただし今年は暖冬の影響なのか腹パンが交じってくるとの報告もあるので、水の中は早くも春を意識しているのかもしれない。
ポイント
東西に長い手賀川。筆者が知る限り、現状で釣り人が多いのは下流から順に、
(1)終末処理場前
(2)高圧線下の北岸
(3)曙ワンドの3カ所だ。
(1)は既設釣り台があるが、常連度がハンパじゃないので一見は入釣しにくい。
(2)は長靴で数m先まで釣り台を立ち込ませての長竿狙いだから一般的ではない。
となると、残りは(3)の曙ワンド。車を止めた土手から多少歩くことになるが、それでもワンド内というメリットは大きい。
流れも本流筋に比べれば緩いのでバランスの底釣りで狙えるし、晴天時の北岸は日中ダウンを脱ぐほどのポカポカ陽気だ。
北岸南岸のどちらからも狙えるが、釣り座数が多いのは北岸。南岸はアシなどが伸び放題だが、刈込バサミを持参して釣り座を作れば入釣可能。水深はワンド内のどこも1本前後。通常は竿13~15尺で十分だが、混雑時は18尺竿前後を出したほうがアタリをもらえることもある。なお雨後の北岸ポイントまでの道中はぬかるみになるので、長靴を用意したい。
釣り方
釣り方は底釣り。そこから流れの強弱に合わせてバランス→ハリスオモリ→ライトドボンと使い分ける。
ワンド内は手賀川本流筋よりも流れが緩いので、まずはバランスの底釣りで様子を見る。水深は1本前後。竿は13~15尺が一般的だが、日並みがよければ10尺前後でも釣れる。
タナは底の状態によってまちまち。基本は両ベタだが、ナジんだ状態で下エサだけを底に着けるいわゆる「ナジミ底」的なタナが有効なことも多い。気配があるのにアタリにつながらない時は、タナをいじってみるのも一つの手だろう。
エサ
エサは両グルテン。いもグルテン、野釣りグルテン・ダントツなど集魚成分(臭い)を含むグルテンを全量の3割として、残りを新べらグルテン底やグルテン四季などをメインとする。つまり開きを重視して、集魚成分は「おまじない」的に使う。色(臭い)をつけずに白のままでも釣れる時は釣れるし、ダメな時は色をつけてもダメ。
ハリ・ハリス
開きのいいグルテンを使いたいので、気を付けたいのがエサ持ち。軟らかくするのは御法度で、基本は硬めのボソ。ハリを大きくするのも有効な手段。筆者は8号前後を多用するが、これでも尺未満が普通に食ってくる。
ハリと同様にハリスもいたずらに細くする必要はない。水深が浅くヒットすると沖走りが強いので、少しでも竿が立つのが遅れるとのされてハリスが切れてしまう。
魚の口にハリを残したままにするのは可哀そうだし、そもそも良型だったらもったいない。
ゆえにハリスは太めを使おう。筆者は1号前後を多用し、これに合わせて道糸は2号としている。これだと抵抗が大きくて、細ラインと比較すれば流されやすいのは確かだ。だが、だからと言ってこれで不便を感じたことはないし並びと比較して釣果に目立った不足を感じたこともない。流されたら打ち返せばいいだけ。むしろ「お地蔵さん」にならずに済んで好都合だ。
管理池と異なり、野釣りの場合は魚の密度と活性がすべて。魚にやる気があれば太ハリスだろうが大バリだろうが、食う時は食ってくるもの。それがたとえ厳寒期であろうとも。
<週刊へらニュース 編集部/TSURINEWS編>
手賀川・曙ワンド
入釣料:¥500(現場売り)。釣り台必携
問い合わせ:手賀沼漁協 TEL=04(7185)2424