今年も残すところ後わずか。お正月には親戚一同が集まり、みんなでワイワイ食事という方もいるのでは?そこで今回は、より華やかに見える刺身の盛り付け方を解説。
(アイキャッチ画像出展:Pixabay)
失敗しないための5つのポイント
ではここからは具体的に失敗しにくくなるポイントを5つご紹介します。
これらを意識することで、出来上がるお刺身はいつもとひと味もふた味も違ったものになること間違いなしです。
1.意図的に余白を作る
家庭ではどうしても盛り付けに失敗しがちです。彩りを美しく表現するには器に対してのネタの量を調整することが肝心です。
食器に対して6割以上の空間を空けることを心がけてみてください。お皿いっぱいにネタが乗っているとどうしても安っぽくなってしまいます。
スペースをの残すことでかなり上品に仕上げることができます。
2.奥から手前へ
盛り付ける時は、大前提として、一番奥から盛り付けるようにしましょう。
奥から配置することで、全体のバランスを考えやすくなります。
前述の「余白」と、このあと出てくる「高さ」「色のバランス」を意識しながら盛りつけていきましょう。
3.高低差をつけるツマと青じその使い方
お刺身のパックを買ってくると必ず入っている大根のツマ。この大根を上手に使うことで、盛りつけを立体的にすることができます。
まず、ツマを大きめに丸めてギュッとにぎり、皿の奥側に置きます。そして、その上に青じそをのせます。この時、青じそは正面から見て少し右斜めに傾けると、らしく見えますよ。
具体的には、青じその上に刺身を3~5切れくらいツマに寄りかからせ、立たせるように置きましょう。刺身は種類ごとにまとめ、角度をそろえてそれぞれが見えるように少しずつずらして置くのがポイントです。
奥側から手前の盛り付けに従って、ツマの量を減らし、高低差をつけることで、すべてのネタが見え、どの食材も主役になることができます。
4.飾り食材を配置する
刺身とツマ、青じそだけでは色味が少ないので、飾り食材を配置するようにしましょう。
飾り食材とは、赤ツマ(人参の千切り)や紅たで、かぼす、ミニトマト、かいわれ大根、穂じそなどの食材のことを指します。
これらをネタとネタの間や、空いているスペースに配置してみてください。これはファッションで言うところの「差し色」と同じ効果があります。
濃い色のものを少量使うことで、その周囲のネタをより一層引き立たせることができます。
5.五色配置を意識する
飾り食材の話に付随しますが、和食の世界では「しょう、おう、しゃく、びゃく、こく」、つまり青(緑)、黄、赤、白、黒(茶)の五色が盛り付けにおける配色の基本色であると言われています。
これら五色にはそれぞれに視覚効果があるので、料理の盛り付けをするときにバランス良く配置すると以下のような効果を得ることができます。
・青(緑)…….安心感
・黄・赤…….…食欲増進
・白………..……清潔感
・黒(茶)……引き締め
映える「盛り付け」を!
以上の5つのポイントを押さえることで、失敗しにくい盛りつけができると思います。
ほとんどの人が、一年を通してもなかなかお刺身を盛り付ける機会が少なく、練習するタイミングもあまりないと思います。その状態でいきなりぶっつけ本番で望んでも、上手に盛り付けるのは難しいでしょう。
一度、盛りつけや、出来上がりのイメージをしっかり固めてから作業すると失敗しにくいかもしれません。
素人とは思えないような盛り付けをして、SNSで「映える」盛りつけをしてみてください。
<近藤 俊/サカナ研究所>