鹿児島県の錦江湾に、巨大なドラゴン級タチウオが生息しているという話を耳にしたので、調査に訪れた。当日はテンヤ釣りで指幅10本クラスの『超』ドラゴンサイズも登場!
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・中濱友也)
錦江湾の海晴丸で巨大タチウオ
今回お世話になったのは、姶良市・重富漁港の海晴丸。船長は、錦江湾での釣りを知り尽くしたスペシャリスト。初心者でも丁寧に釣り方を教えてくれる。
11月12日、午後6時に出船。1時間ほどで釣り場に到着すると、アンカーを打って船を固定し、ライトを点灯。この灯りに寄ってきたドラゴンを狙う。
テンヤタチウオ仕掛け
仕掛けは、PEライン1号を巻いた小型両軸リールを装備。ドラゴンは歯が鋭いので、リーダーは8号と20号を別図のように結ぶ。PEライン1号とリーダー20号を直結しないのは、ラインの太さが違い過ぎてバランスが悪いからだ。
最後にタチウオテンヤをセットする。テンヤの号数は、30~50号を用意するとよい。
エサはサバ&サンマ&イワシ
エサはサバ、サンマ、イワシを用意した。エサを付ける時はテンヤとのバランスを考える必要がある。
1匹丸掛けする場合は、イワシなら頭付き、サバなら頭を落とす。ハリの曲がりの位置に尾ビレがくるように刺し、ワイヤーでエサを固定する。
切り身の場合は、ハリを挟んでサンドイッチのように付けるのも良い。サンマはハリにグルグル巻きつける。エサの種類によって付け方も違ってくる。
ドラゴン狙いの誘い方
準備ができたら釣り開始。今回が初めてのテンヤ釣りなので、常連さんのサオの動きや船長のアドバイスを参考にして釣りをしてみる。
水深は80m。仕掛けを着底させたら10mほど巻き上げる。その後、スロージギングのようにゆっくりとシャクったり、小刻みにサオを動かしたりしながら、リールを巻いて釣れるタナを探っていく。
釣れるタナが分かれば置きザオにして、アタリがあれば持ちザオにする人もいる。誘いを入れた後は、仕掛けに魚が食いつく間を与えてやるのも重要なことだ。その間は15~60秒ほどで、特にドラゴンは体が大きいため動きが遅いので、長い間を与えてやるとよい。
指幅4本のタチウオのゲット
アタリがあったらアワセを入れる。魚が掛かったら、ラインテンションは緩めずに全力でリールを巻く。
途中、テンションがなくなることがあるが、これは魚が上へ泳いでいるだけなので気にしない。ここで巻くのをやめて、当日は何度もハリ外れをして悔しい思いをした。常連さんが次々にタチウオを釣っている中、なんとか指4本をゲット。
指10本クラスの『超ドラゴン』降臨
「初めてのテンヤ釣りにも少し慣れてきたな」と思った時、ラインテンションが急になくなった。仕掛けが切れたと思い、リールを巻いて回収しようとした瞬間、サオが根元から曲がった。その狂暴な引きは只者ではない。
ラインテンションに気をつけつつ、全力でリールを巻き浮き上がらせたのは、全長165cm・重量2,930g、指10本ほどの巨大なタチウオ。ドラゴンの名に相応しいサイズだった。
午前4時に納竿。タチウオは8月からがシーズンで、当日は乗り合いの最終日だった。来年は、この時期にドラゴン釣行の計画を立ててみようと思う。
<週刊つりニュース西部版 APC・中濱友也/TSURINEWS編>