ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】

ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】

広い川や湖の釣り場では、釣り人にだけ通じる様々なポイント名があるのをご存知でしょうか。ワンド下、流れ込み、クズレ、豚小屋下、風車前など。今回は、ちょっと変わった名前とその由来を紹介します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 麻生)

アバター画像 TSURINEWS編集部

淡水の釣り ヘラブナ釣り

西湖に多い謎のポイント名

釣り場ポイントには、魚屋下、水道管横、一本松、大桜前など地名や目印になる名称が多い。しかし中には、変わったポイント名も。ちょっと紹介してみます。ヒメマスやバス、ヘラブナ釣りで人気の富士五湖のひとつ西湖。特に、ここには不思議なポイント名が多くあります。

ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】西湖の風景(提供:TSURINEWS編集部 麻生)

ショーキ岩

まずは「ショーキ岩」。この岩の形が、中国に伝わる神様で日本でも魔除けや五月人形にもなっている鍾き様の顔に似ていることから。「大ジラ」、「小ジラ」はというと、中世風の読み方で長兄を太郎(タラ)、次男は次郎(ジラ)と呼ばれ、鳴沢村に伝わる次郎権能(ジラゴンノ)、次郎による太郎の地の間借りという意味が由来とのこと。

ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】小ジラ画像(提供:TSURINEWS編集部 麻生)

和田島

和田島はヘラブナ釣りの名人で関東へら鮒釣研究会を育てた故和田敬造さんがいつも入釣していた場所で命名されました。釣り人にとってこれ以上光栄なことはないでしょう。

「クワルビ(桑留尾)」、「モウトドの鼻」はまさに奇妙なポイント名。西湖にある釣宿・白根のご主人によればアイヌ語からきたのではないかと言い伝えられているが確証はないとのこと。歴史ある西湖だけに様々な伝説があるようです。

ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】様々なヘラブナ釣り場(提供:TSURINEWS編集部 麻生)

由来がわかりやすいポイント名

河口湖にある「ラジコン岬」はラジコンに興じる人が多いからか。釣り人には結構音がうるさそうなポイントだろう。

埼玉県の丸堀にある「年金桟橋」。これは年金暮らしの釣り人用つまりシルバーシートのような桟橋で、若い釣り人は遠慮したほうがいいのでしょうか。

相模湖にある「聰さんワンド」は、ヘラ鮒好きの俳優で映画・東京物語でも著名な故山村聰さんがよく入釣していたポイントらしい。ちなみにかつては銀座で釣具店をだしていたほどの釣り大好き俳優だったようです。

霞ヶ浦近くにあるトッツアン新堀はお父さん限定のお堀だろうか。

名前が変化するポイント

横利根川にある「画家の家の前」。舟宿・中島屋のご主人によると地元では大崎先生と親しまれていたらしく、美術の先生で佐原水郷や霞ヶ浦の風景を描いていたという。

ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】横利根川(提供:TSURINEWS編集部 麻生)

今は画家の家もなくなり旧画家の家の前としてもポイント名として残っているが、分かりにくいので、その隣で営業している食堂まいどにちなみ、「まいど前」になりつつあるようです。ポイント名が変わるのも時代の流れでなんだか少しさみしい。

血の池ロープ

長野県南佐久群の松原湖にある「血の池ロープ」は、何かおぞましいポイント名ですが、リゾートイン・立花屋のご主人によれば、昔鉄分が多く赤く濁っていたためだそうです。

もう一説には、鎌倉時代の武将畠山重忠が源頼朝の病を治すために自分の母が龍となったのを斬り、その肝を頼朝に献上した伝説「畠山重忠と龍」から、重忠が龍を斬った刀をこの池で洗って、その血で赤くなったという伝説もあるようです。

現在は赤い色は消え、春のノッコミで大型を釣るポイントとなっています。筆者の説としては、朝な夕なの空が真っ赤に焼け、その朝焼けや夕焼けが静かな湖面に赤く映り込んだのではないかと思うのです。 他にも変な名前のポイント名が多くありますが、その由来を知るとまた釣りが楽しくなります。

ちょっと変わったヘラ釣り場名 ヘラ師しか分からない?【東日本編】朝焼けの湖(提供:TSURINEWS編集部 麻生)

(※注:写真画像はあくまでもイメージですので、文中のポイント名とは一致しません)

<麻生/TSURINEWS・関東編集部>