青物狙い『チョクリ釣り』徹底解説 サカナをおちょくると釣れる?

青物狙い『チョクリ釣り』徹底解説 サカナをおちょくると釣れる?

釣り方の中でサビキ釣りの一種に「チョクリ仕掛け」を使用したチョクリ釣りがあります。漁業関連法で船釣りの撒き餌が禁止の兵庫県など瀬戸内海では、エサ釣りより大きくタナを探れるサビキ仕掛けが進化し続けた形として『チョクリ』があります。その醍醐味は、なんといってもハマチなどの青物が複数で釣れた時、いわゆる「鯉のぼり」の時です。今回は、そんなチョクリ仕掛けをご紹介します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・丸山 明)

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丸山明

ゴムボートから始めたボート釣りも25年を過ぎ、もうover60です。釣りを極めたいです。

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船釣り エサ釣り

仕掛けの特徴

この釣りの厄介なのは仕掛けが長いということです。市販の仕掛けは、全長10m以上から14mで10本ハリが普通です。

海の中の食ってくるタナを広く探るためです。しかし、播磨灘鹿の瀬周辺のポイントは、深いところで40mで、20m以下のカケアガリを狙う場合が多く、私は半分に切って5本バリで7mくらいの全長にして使用します。

深場でタナが変化するタイを狙うならば長い仕掛けが優位ですが、青物の捕食帯はタイほど変化せず、また仕掛けの動きに反応するので、短く5本バリにして操作性を優先させるのが便利です。

使用するタックル

サオは、のませ釣りで使うより長めの270cmのインナーガイドを使用しています。好みの問題ですが、仕掛けが長くハリ数が多いので、トラブル防止対策です。

リールは小型電動リールを使用しますが、カウンター付きが便利で、そのタイプの手巻きも使用します。少し軟らかめのサオと手巻きリールも楽しい釣りです。ラインは、PE1.5号にリーダー8号からPE2号にリーダー10号ですが、大概は細い1.5号で潮の流れを防いでいます。

釣行に際しての便利グッズ

この長い仕掛け故に丁寧に扱わないと毎回一人でオマツリをして、釣りになりません。

マグネットシート

便利な道具としては、ハリス絡み防止のマグネットシートを使用します。これさえあれば、長い仕掛けも難なくこなせますので便利です。マグネットの代用としては、コンテナのような箱を用意して、回収した仕掛けを順番に入れていきます。タイ用ほど細いハリスではないのでなんとかなりますが、注意が必要です。

ケミホタル

半信半疑ながら、タチウオ釣りで使用するケミホタルを常用しています。タチウオはもちろんですが、夏のタコ釣りにもこれからのチョクリ釣りにも、アジののませ釣りにも使っています。

効果のほどは、科学的に数値で証明できるものは一切ありませんが、何か違うという効果があるようで、やめられずに使い続けています。マイナス効果はないと思うので、興味がある方は笑いながら探ってみてください。

釣り方

釣り方は、活性の高い群れがいれば迷いなく食ってきます。防波堤の小アジのサビキ釣りのような感覚です。しかし、いつも活性が高いわけではないので誘い方はあります。

誘いは、サオによるしゃくりです。サオを大きく上下させます。それに、リールによる巻き上げです。ともに、一気にオモリを着底させ底を取ったら、サオをしゃくりながら巻き上げてタナを探っていきます。

この時のサオのしゃくり方の大きさや速さ、巻き上げの速度の違いが、その日によって出てきます。ジギングと一緒です。しゃくりと巻き上げの組み合わせです。仕掛けを回収するような速度で巻き上げる時に、ガツンと来るのも少なくありません。

活性の低い時ほど、様々な誘い方をしてください。潮の速いカケアガリを船は流して釣ります。オモリが底を引きずったら釣れないので、底取りはきっちりしてください。

やり取り&取り込み

アタリは明確で、グンとかグイーッと来ます。複数が一気に食ってくる場合もあり、即巻き上げ、強烈な引きが楽しい釣りです。

ラインを巻き上げたら、長い仕掛けを手に取り手繰り寄せます。太ハリスですから、小型は抜き上げます。太ったハマチになるとそうはいかないので玉網を使いますが、ハマチが複数釣れるとたいへんです。とにかくたいへんです。ワンマンのボート釣りだと、一人で大騒ぎです。嬉しい悲鳴の「たいへん」を楽しんでください。

青物狙い『チョクリ釣り』徹底解説 サカナをおちょくると釣れる?鯉のぼりだとさらに楽しい(提供:WEBライター・丸山 明)

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