意外と知られていないマグロの部位と特徴 中落ちは『究極の赤身』?

意外と知られていないマグロの部位と特徴 中落ちは『究極の赤身』?

日本人が愛してやまない【マグロ】。美味しくて値段が高いのが大トロ。気軽に食べられるのが赤身。みなさんは名前は知っていてもどこのお肉なのかしっかり知っていますか?その中でもたまに聞く「中落ち」って一体どこなのでしょう。そんな疑問を解決していきます。

アイキャッチ画像出典:PhotoAC

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

その他 サカナ研究所

一般的によく見る部位

マグロを解体するとき、その身はまず大きく2つの部分に分けられます。魚の体を横から見て、背中側を【背身】、お腹側を【腹身】と呼びます。

背身について

背中側の身は更に3つに分けることができ、頭側から『背かみ』・『背なか』・『背しも』と呼びます。

尻尾に向かうにつれ身の脂は少なっていきます。また、中心から離れるにつれ、スジが強くなり、頭側では太くなります。

背中側が赤身だと勘違いされがちですが、本当は内部が赤身で、皮側にむかうにつれて脂がのり、中トロの部位となります。

背中側の身のほうが大きく取れるため、寿司ネタやサクの用途に使用されます。 

腹身について

こちらも背身と同様に頭側から『腹かみ』・『腹なか』・『腹しも』と呼びます。

尻尾に向かうにつれ脂ののりが少なくなるのは同じですが、お腹側の特に腹回り(カミ)が、言わずと知れた『大トロ』とされる部位になります。

内臓があるため、身があまり大きく取れません。また、背中側よりも脂がたっぷりと乗ってることもあり、希少価値が高いことから高値で取引されています。

スーパーに並びにくい希少部位

背身、腹身は回転寿司やスーパーなどでもよく見かけますが、マグロにはあまり知られていない希少部位がたくさんあるのでご紹介します。

意外と知られていないマグロの部位と特徴 中落ちは『究極の赤身』?マグロの各部位の名前(作図:TSURINEWS・サカナ研究所)

カマ

エラの後ろ部分の部位のこと。1匹から2個しか取れません。

太い骨があり加工しにくいため、そのまま焼いて食べることが一般的です。大トロに近いため脂がたっぷりと乗っているので非常に美味しい部位です。

カマトロ

カマの中でも下の方に位置している部位のこと。こちらも1匹から2個しか取れず、小さい部位のため非常に希少価値のたかい部位です。

細かいスジが入っている為、カマよりも歯ごたえがあり、脂ののりと旨味は大トロにも負けない美味しさと言われています。

脳天

人間で言うと頭の下から首元に掛けての部分。頭部を支える部位のため、非常に肉厚で、筋肉質な触感を楽しむことができ、脂ものっていて味も濃厚です。

照り焼きなどに用いられることが多いです。

ほほ肉

こちらもカマと同様1匹から2つしか取れない希少部位です。エラを動かす筋肉のため、余分な脂も少なく、筋肉質な部位です。

食べ方もステーキなどにすることが多く、ニンニクやバターとの相性もバツグン!その食べごたえはまさに【肉】と言えるでしょう。

テール

尻尾の部位で、円形のまま販売されることがありますが、正直あまり見かけることはありません。

マグロは、身質を調べる際に尾部を切り選別するので、食べることなく捨てられてしまうこともシバシバ。

また、マグロは個体によって、脂ののり方が異なり、尻尾にまったく脂が乗っていない個体も中には存在します。

こういった理由からもあまり市場に出回らないのかもしれません。

中落ちはどこにあるのか

マグロの中落ちは背身にも腹身にも存在しません。

ではどこにあるのでしょうか。

実はこの中落ち、体の中心にある骨と骨のすきまにあります。マグロの身は体の中心に向かうにつれて赤身になっていくため、中落ちは【究極の赤身】だと言えるでしょう。

ここで、「あれ?中落ちって脂がたっぷりなイメージ?」そう思った方も多いかも知れません。

実は回転寿司などで見かける中落ちは、中落ち肉だけではなく、皮際に残った脂身も混ざっていることが多いです。

中落ち自体は骨際の赤身のため、赤身の中でも濃厚な味わいがありますが、脂が好きな方が多いため、敢えて中落ちと脂身を混ぜてくれているのです。

マグロ好きの日本人だからこそ

日本人とマグロのつき合いは本当に長く、縄文時代からの付き合いだと言われています。

江戸時代の頃から保存方法が確立され、江戸城下で赤身を中心にマグロの生食がはじまりまったとされています

その頃から日本人はマグロをよく好み、部位ごとに名前をつけ、食べ方を工夫して楽しく美味しく食べてきました。

日本人だからこそのこの文化、マグロだけでもしっかりと部位の名前を知ってあげる必要があるかも知れません。

<近藤 俊/TSURINEWS・サカナ研究所>