大阪湾の船タチウオはテンヤでの釣りが主流。このテンヤに付けるエサは、古くから親しまれているイワシと、10年ほど前から登場し、今や「これがないと始まらない」と言う人まで居るサンマが2大エサだ。今回は、初心者にこそ使ってもらいたいサンマエサについて解説しよう。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
エサ用サンマの購入
さて、船宿にあまり常備されていないサンマなので、使用の際には自分で用意する必要がある。もちろん、最近はエサ店ではテンヤタチウオ用のサンマが発売されているので、購入しても構わないが、案外高値なので、それだけでまかなうのには少し気が引ける部分もある。
サンマエサは基本的にスーパーで売っている塩サンマなどを利用する。時々、スーパーなどを見て回って、特売などでサンマが安価に販売されているタイミングがあれば素敵。塩サンマは冷凍でもかまわないので、業務用のスーパーや大型ディスカウント食品スーパーなどでは、比較的安価に入手できる事が多い。
全て、食用として発売はされているのだが、エサにする分、味や質にこだわる必要がないので、できるだけ安価なサンマを探す事が節約に繋がる。筆者の場合は、「超お得」と思えばまとめて20尾や30尾といった単位で購入しておく事が多い。
サンマの下処理と保存
購入したサンマは冷凍ならそのまま冷凍庫へ入れておけば、何もせずに保存は可能(ただし、釣行前に処理はしないといけないが)。解凍されているサンマなら、持ち帰ったらすぐに3枚に下ろし、背と腹側の身に切り分ける。
100均ショップで売られているようなフタ付きのタッパー(浅くて広いものがオススメ)などに塩がキッチンペーパーを敷いて、身を並べたら上から多めに塩をかぶせておく。早めに使用するなら、塩漬けにしたまま冷蔵庫保存でOKだ。
硬さによるバリエーション
注意点としては、塩をしてから時間が経つと、どんどん水分が抜けていき、使用はできるがかなり硬い身エサができ上がる。これはこれで、活性が異常に高く、サンマエサであってもボロボロに食われるような時に役立つので覚えておこう。
あまり硬くしない方がいいなら、塩をしてから冷凍庫へ。釣行前に解凍して、さらに塩で締めて使えばOK。
また、最近ではアミノ酸系の添加材なども釣りエサなどのメーカーからかなり出回っていて、食いを促進させる意味で、塩と一緒に混ぜ込んでかける人も多くなっている。
さらに軟らかい身エサが使いたければ、スーパーで時々販売される「生サンマ」を使用する。最初から塩に漬けられていない分、身が軟らかいので、食い込みはいいが取られやすくもなる。
慣れてくると、自宅でサンマの加工をしつつ、軟らかいタイプのサンマや硬いタイプ、さらに硬いタイプなどなど、同じサンマの身でもバリエーションを作る事ができるので覚えておくと役立つかも。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>