大阪北港では落とし込みのチヌが各沖波止で釣れ盛り、連日、各多くの落とし込みフリークが渡堤している。そんな中、初心者にも楽しめて今時の波止では珍しい25cm級のガシラが交じって、日中にも入れ食いなんて情報が入った。そこで8月3日は、たまや渡船の1番船に乗り込み、ガシラが好調な波止の1つ、通称・関電波止へ出かけた。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)
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通称・関電波止の赤灯台周辺へ
当日、案内をしてくれたのは北港一筋ウン十年!北港のカワズこと、新宅功治さん。新宅さんからの情報をいただいたのが7月末で、釣行予定を見ていたら、どうも8月の3連休辺りは台風がヤバいかもと言う話になり、3連休には別のお楽しみを置いておき、3日に、まずは好調なガシラ狙いに出かけてみた。
サビキ釣りからスタート
当日の1番船は5時。「ガシラはいつでも釣れる」と言う新宅さんの言葉を信じて、早朝の一時はサビキで南蛮漬け用の小アジ狙い。それからガシラを釣って9時には帰路に就く、楽ちん釣行の予定だ。
アミエビとサバ、サンマの切り身を仕込んで関電波止の赤灯台(先端部分)へ。ここではサビキ釣りが1人、他はルアーマン、そして現在順調に釣れているタコ狙いの人が多く下りていた。先端部の内向きが空いていたので、そこに釣り座を構えてサビキ釣りの用意。
なんでも、1週間ほど前までは25cm級に30cmを超す大型のアジも交じって釣れていたそうだが、それは日ムラがあるそうで、飛ばしウキを付けての遠投が確率が高いとの事。あまり時間もないので、まずは足元で小アジを狙ってみる。
波止際で豆アジがいい感じ
サビキは大型アジがヒットしてもいいように、まずは8号でスタートしたが、アタリの割りに食い込みが悪いので、ここは小アジをきっちりと狙うために6号に落としてみた。やはり、ここでも泉南方面同様、少し沖に仕掛けを投入すると、小サバの餌食に。
できるだけ波止際から仕掛けを入れて、中層より底(捨て石の上)近くを狙ってみる。竿下での水深は7~8m。
ハリの号数を下げた1投目にはすぐさま、ココンと軽快な穂先を持ち上げるアタリが出て、12~13cmのアジが掛かってきた。足元でのアジは大きいもので15cmほどまで成長しているが、アベレージは10~13cmといったところだが、食いはいい感じ。連で釣れる事は少ないが、投入ごとに確実にアタリがある。
活きたイワシに25cmガシラ
新宅さんは少し沖を飛ばしサビキで狙っていたが、10cmほどのイワシが掛かったのを機に、探り釣りに変更。
すぐさまそのイワシをハリに刺して、壁際へ。ところがほんの数秒で竿を曲げたのに驚いて見ていると、口からイワシをはみ出させた25cm近いガシラが水面を割った。なるほど、ガシラの魚影は濃いのだ。
「ホンマの狙いはコイツじゃないんやけどな」。ぼそっと言った新宅さんだったが、こちらも小アジを30尾ほど確保してサビキ釣りは終了。次は胴つき仕掛けをセットしてのガシラ狙いに変更だ。
新宅流ガシラ仕掛け
新宅流のガシラ仕掛けはシンプルな1本バリで、現場でもすぐに作る事ができる。磯竿を使って少し沖の竿下を探ると良型が釣れやすいとの事で磯竿1.5号5.3mに道糸3号を巻いたスピニングタックルをセット。幹糸3号、オモリ3号、ハリス2.5号でチヌバリ3号を使用した。
サバの切り身をちょん掛けにして、捨て石の上まで落とす。新宅さんが「いきなりフリーで着底させると、けっこう底が粗いので、スポッとオモリが穴に入ってしまうから、着底はそっと落として」とアドバイス。
アタリは頻発!
その通りに、竿で上からゆっくりとテンションを掛けながら落としていくと、石の上に着いた感じ。新宅さんによると、竿先でちょんちょんと跳ね上がるような誘いが有効との事で、その通りにちょんちょんと竿先で引っ張ってみる。
すると、止めた瞬間にコツンと何やら反応が…。ラインを張っていると、そのまま、ココン、そしてグーンと軟らかな磯竿が舞い込んだところで反射的にアワせた。竿が大きく曲がりかなりの重量感だ。浮いていたのは22~23cmのガシラ。こんな近場で、日中に良型のガシラがすぐに釣れてしまうとは。
そこからがすごかった。着底後、ちょんちょんとエサを動かしてみると、すぐにコンと前アタリが出る。しかし、すぐにアワせると食いきっていないのかハリ掛かりしない事が多いので、少しラインを張った状態で待つと食って引っ張ってくれるのでアワせるといった感じ。
中には着底と同時に食っているガシラや、まったく動かないガシラもいるので、けっこう頻繁に動かしてやる必要がある。
「沖へ遠投するとけっこう大きなガシラが居るけれど、根掛かりも多発するので注意」と聞いて、少し遠投(10mくらい)してみると、アタリがあってアワせたものの根掛かり。どうも反応しきれなくて根に潜られた感がある。
足元でも良型ガシラがバンバン
不思議なのは足元は攻めきられていて、そんなに大きなガシラは残っていないだろうと思っていたのに、25cm近いサイズがけっこう交じってくる。「どれだけガシラ居るねん」と言うのが本音。
「この前までは同じ釣り方をしてても大して釣れなかったんやけど、ここのガシラは夏本番になると寄ってくる」と新宅さん。回遊性のガシラなのか。いずれにしてもあっという間に20cm以上のガシラを20尾近くキープして、9時には帰りの船に乗り込んだ。
その時間だと、帰宅してもまだ朝ご飯の時間である。小アジにガシラも持ち帰って、晩ご飯はおろか、昼ご飯にもたべる事ができるなんてうれしい釣行スタイルである。猛暑で暑い日が続く、この時期は早朝の短時間を楽しめる釣りもいいもんだ。
豆アジを頭だけにしたヤツは…
そうそう、ちなみにサビキで釣った小さめのアジを胴つき仕掛けに付けて、即席の生きアジ泳がせ釣りをやってみた新宅さんが、ゴツンときた「何か」を掛け損なったらしい。
上がってきたエサを見るとアジが頭だけ残してガッツリ。こいつの正体を暴くために3連休も出動だぜ。その結果は請うご期待!
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>