魚の『冷凍』完全ガイド 鮮度を保つ5つのコツ&保存期間延長法

魚の『冷凍』完全ガイド 鮮度を保つ5つのコツ&保存期間延長法

スーパーの特売で魚を思わず多めに買ってしまったときや、たくさん魚が釣れたときなど、その保存に困ってしまったことはありませんか?とりあえず冷凍庫へ。そう対処したはいいものの、いざ使おうとしたらカチコチで使い物にならなかったり、美味しくなくなっていたり。こんな経験、誰しも一度はあるかと思います。今回は「魚の正しい冷凍方法」と「長期冷凍保存のコツ」を紹介します。

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魚の冷凍保存期間と長期保存のコツ

冷凍庫保存の場合は低温で微生物の活動が抑制されるため、食品の腐敗はそうすぐには起こりません。とはいえ家庭用冷凍庫の温度設定ではドアの開け閉めや、霜取り機能での温度の上昇などで酸化が進み品質は劣化していきます。

基本的に保存期間は2週間程度を目安に、美味しいうちに使い切るようにしましょう。また、前述した下処理をより完璧に行うなど、さらに日持ちさせる方法もあるので紹介していきます。

脱水シートを使う

水分は劣化の原因となることを説明しましたが、キッチンペーパーで拭き取ったあとに脱水シートに包んで冷凍保存すると、さらにしっかりと余分な水分を吸い取ってくれるのでダメージが少なく冷凍できます。

魚の『冷凍』完全ガイド 鮮度を保つ5つのコツ&保存期間延長法脱水シートにくるんで冷凍(提供:TSURINEWS編集部)

また、解凍時にも包んで解凍を行うと、同様に余分な水分や、出たドリップを吸い取って臭みを抑制してくれるほか、旨味も凝縮されるので美味しく解凍が可能です。



下味冷凍や干物も◎

塩によって水分が抜ける下味冷凍や干物にすると、細胞が壊れにくくなるため長期間の保存が可能です。解凍時にドリップが出にくく、冷凍のまま焼いても味の劣化が少ないので、冷凍した魚を手早くおいしく食べられるのもメリットになります。

真空パックで保存

冷凍食品は空気に触れる状態でいると「冷凍焼け」と呼ばれる品質の劣化が進みます。「冷凍焼け」した食品は、酸化しただけで腐ったわけではないので食べられなくはありませんが、味は落ちてしまいます。

魚の『冷凍』完全ガイド 鮮度を保つ5つのコツ&保存期間延長法手頃な手動真空パック機も販売されている(提供:TSURINEWS編集部)

これを限りなく抑制できるのが真空パック。真空パック用の機械はある程度お値段がしますが、手動で空気を抜くタイプの安価な真空パック機もあるので活用するとおいしく食べられる期間がぐっと伸びます。



超低温冷凍庫なら1年以上も

長期にわたって品質を劣化せずに魚を保存したい場合は、超低温冷凍庫の導入が最強の手段です。温度設定がマイナス60℃以下の冷凍庫であればほとんど化学変化が起きず、鮮度が落ちないので長期保存でも刺身で美味しく食べることができます。

家庭用の超低温冷凍庫も高額ですが売られているので、釣った魚を釣りたて同様の鮮度でいつでも食べたい!というような場合に検討してみるのもいいかもしれません。

正しい解凍方法

では、丁寧に冷凍した身を解凍するにはどのようにすればいいのでしょうか。この時も、しっかりと解凍してあげないと、冷凍のときと同じように、魚の身が壊れてしまう恐れがあります。美味しさをキープできるオススメの解凍方法は「氷水解凍」か「冷蔵庫解凍」、「流水解凍」となります。

解凍のやり方

「氷水解凍」は氷水にシップロックや真空パックごと魚を入れ、氷を足しながら時間をかけて解凍する方法。「冷蔵庫解凍」は冷凍庫から冷蔵庫に移して6時間程度置いておくだけです。どちらもゆっくりと解凍することで魚へのダメージを減らすことができます。また、水道の水に当てて解凍する「流水解凍」も、家庭で実践しやすく、はやい時間で解凍できるのでオススメです。

その他にも下記のページで魚の解凍方法のコツについて詳しく紹介しているので、ぜひあわせて読んでみてください。

<TSURINEWS編集部>