東京湾の人気ターゲット、夏のタチウオ釣りが開幕。観音崎沖周辺で好調な食いを見せ、時折メーター級が登場。活性やタナが変動する激しさから、幽霊魚の異名を持つ。前アタリから掛けるまでの神経戦と、パワフルな引きで、今シーズンも様々なドラマが生まれそうだ。
観音崎沖でエサタチウオ
さっそく釣友の花光さんを誘い、6月14日(金)に金沢八景(瀬戸橋)の・弁天屋から出船。
平日ながら、16人が集まり、7時15分に三代目・本田和芳船長の操船で桟橋を離れる。航程30分ほどでポイントの観音崎沖に到着。先着している船団に合流するやいなや、すぐに船長から「水深70m、65~50mまで。」と開始のアナウンス。
1本バリ仕掛けに船宿支給のこだわりがある新鮮なサバ切り身を装餌。光る腹の皮をヒラヒラさせるように縫い刺しにして、最初に通した部分の皮をハリのケンに掛け、エサがずり落ちないようにしてエサ付け完了。
天ビンから静かに投入。
天気は運よく梅雨の晴れ間となってピーカン。ベタナギと絶好の釣り日和。潮況は下げ潮で水色は薄濁りと好条件だ。
キホンの誘いで船中銀刀乱舞
サミングしながら仕掛けを水深65mまで下ろし、ナジむのを待ってから30~50cmシャクったあと3秒静止。そのぶん巻き上げるを繰り返していく。まず、ベースとなる基本誘いからスタート。その攻め方もいろいろパターンはあるが、このタチウオ釣りは攻めるのみ。
早くも1投目から左舷トモの西本さんにヒット。竿を大きく湾曲させながら「60mです」と教えてくれた。取り込まれたのは、メーター弱の良型に笑顔。続けて、右ミヨシの常連、小倉さんが106cmのドラゴン級をゲットしてにんまり。さらに福家さんもメーター弱と、大銀刀の乱舞に船中活気がみなぎる。
60mまで誘い上げたところでコッと竿先が押さえ込まれた。かまわずゆっくりと誘うとギューンとハリ掛かりの手応え。強烈な引きを堪能しながらリーリング。
浮いたところで引き抜こうとした瞬間、ブチッとハリが外れてサヨナラ。「90cmオーバーかな…。」と、痛恨のバラシ。
筆者にもメーターサイズ
気を取り直して再投入。誘い始めるとすぐにアタリ。グッと押さえ込みが強くなったところを見計い、〝ここ〟と、ばかりに竿を立てるとググーッと乗った。2手、3手とリールを巻き上げて追いアワセをしてから電動のスイッチオン。
先ほどよりも強烈な引きを制して指5本サイズが登場。「今度こそ」と、祈る気持ちで無事に取り込んだのは、メータージャストのグッドサイズ。
ところが、このあとタチウオとの勝負に連敗続きとなってしまう。水面バラシから始まり、4連続ハリス切れと「気分は急降下」で苦笑。
隣で出遅れていた花光さんが私を尻目に連釣して嬉しそう。同じく荻野さんも連チャン。