夏休みも真っ盛り。
この時期は魚の活性も高く、沖は釣って楽しい魚、食べて美味しい魚が盛り沢山!船に乗るだけでも大興奮なのに、経験豊富な船長がその日の好ポイントに連れていってくれて、お手軽に大満足な1日を楽しめるのが船釣りです。
まだ釣り船に乗ったことがない方、ぜひこの夏は船釣りデビューしてみましょう。
乗船までの流れや必要な持ち物など、初心者にはわかりづらいことも多い船釣り。
ここではそんなビギナーのための船釣り超入門をまとめてみました。
小人数やカップル、家族釣行にピッタリな乗合船を例にして、出船までの流れをご紹介します。
目次
情報を集めて好みの釣り船を探そう
週刊つりニュース本紙などの週間釣況欄で、今どんな魚がどれくらい釣れているのかをチェック。
「乗合」の記載がある釣り船の情報を確認しましょう。
どの港から出船しているか、何の魚をターゲットにしているか、どれほど釣れているかなどの情報が一覧になっていて便利です。
Webサイトがある船は、それも参考にして利用したい釣り船を決めます。
また週刊つりニュースで運営している釣り船の情報をまとめた予約サイト『釣楽』は、さまざまな条件で釣り船を検索できるので便利です。
釣り船にはこんな出船スタイルがあります
船を1隻貸し切るのが「仕立船」。
色んな人が少人数同士で集まって乗るのが「乗合船」です。
通常の乗合船は、正味6~7時間程度が釣り時間になる「1日船」が基本。
船宿や釣り物によっては、午前・午後に分かれた3~4時間程度の「半日船」や、それよりやや長い「ショート乗合」も。
駅から徒歩圏内でアクセスできて、出船時間が電車の時刻表にあわせてある、朝の出船が比較的遅い釣り船もあります。
初めての釣り船なら、まずは乗船時間の短い半日の「午前船」がオススメ。
朝が苦手な方や、遠方の場合は「午後船」を利用してみましょう。
道具の扱いに慣れたり、しっかり釣りをしたいなら、釣り時間が長い「1日船」でじっくり楽しめます。
釣り物やエリアによって時間が異なり、1日船や午前船は4~7時、午後船は午前11時~午後1時出船の場合が多いようです。
上の図は東京湾・金沢八景出船の午前船に乗る場合の釣行スケジュール例。
参考にしながら、釣行予定を立ててみましょう。
船が決まったら出船確認をしよう
釣行予定日が決まったら船宿に電話で確認しましょう。
その日の出船の有無、集合時間・集合場所、出船時間、乗船料などを問い合わせます。
集合場所は、船宿の番屋や事務所だったり、港の前だったり、場合によっては桟橋の釣り船に直接乗り込むこともあります。
ここはよく確認しておきましょう。
レンタルできる道具やレンタル料、エサやどんな仕掛けを使うのかなど、必要情報もこのとき確認します。
心配なことは、事前に聞いておくと、当日の不安を減らせます。
船宿は朝が早いため、夜遅い時間に電話するのは迷惑になるので、午後6時ごろまでに電話をするのがベター。
集合はお早めに
少なくとも出船時間の1時間前までには船宿や集合場所に到着しておきましょう。
これは乗船手続きや釣りの準備に時間がかかることがあるため。
夏休みや大型連休などは、定員でいっぱいになる場合もあるので、可能なら予約しておいた方がよいですし、先着順の釣り船なら早めに到着しておくことが望ましいです。
予約乗船の場合、もし到着が遅れるときは必ず連絡をしましょう。
受付の手続きで気をつけること
船宿や港の集合場所に到着したら、まずは受付をします。
釣り船に直接乗り込むような船だと、先着順で座席に荷物を置いて、先に釣り座を確保する場合もあります。
船宿指定の集合時間は、その時間までに受付を済ませてほしい時間になります。
乗船料やレンタル料の支払いはこのときがほとんどで、まれに後払い、釣り船に直接乗り込む場合は出船前に支払いということが多いです。
クレジットカードを使える船宿は少ないので、現金を用意しておきましょう。
荷物を場所取りに使ったり、車のキーを預ける場合もあるので、貴重品の管理には気を付けてください。
道具をレンタルしたり仕掛けや氷の購入は、受付のタイミングで行います。
釣り座の決め方
船での座席は、先着順で札を取る、船に直接荷物を置いて取る、抽選、ジャンケンで決める、船長から指示されるなど釣り船によって違います。
一般的に釣りやすいのは船の最後尾の「艫(トモ)」か、前方部の「舳(ミヨシ)」といわれています。
これは端っこなので隣の人を気にせず竿を出せる角度が広くなること、また潮の流れや風向き、船の流し方次第で「船中で最初に魚に出会える」確率が高くなるからです。
慣れないうちは操舵室横の「胴の間」に入ると、船長や仲乗りからの指示を受けやすく、釣りを覚えるには何かと便利です。
また揺れも少ない釣り座なので、早く行くか、可能ならば予約の際に確保しましょう。
特にミヨシは釣り船の構造上、よく揺れる釣り座なので注意が必要です。
服装と持ち物
釣行が決まったら準備に取り掛かりましょう。
忘れ物のないように持ち物リストを要チェックです。
乗船する際に気をつけたいのが服装。
怪我しないためにも、肌を露出しないものがオススメです。
コマセ(寄せエサ)を使用する釣りの場合は服が汚れることがありますし、汚れても構わない服やアウターを選び、着替えも用意したいところ。
日照が厳しい場合は帽子やサングラスもあると便利です。
足下には循環式パイプから海水を流していることが多いので、夏なら滑らないサンダル、長靴や濡れても大丈夫な靴を履きましょう。
ただしハリが飛び交ったり、ときには危険な魚がかかることもあるので、露出の多いビーチサンダルはオススメできません。
また、ライフジャケット(救命胴衣)は着用が義務化されていますし、安全面でもっとも重要なものになりますので、必ず着用して乗船しましょう。
貸し出しのある船宿もあるので、事前に確認を。
夏の海は海面の照り返しが強いうえ、船上はキャビンやひさしを除いて日陰がありません。
特に日差しの強い日は長袖にするか、日焼け止めをしっかり塗りましょう。
同時に熱中症対策も重要です。
釣りをしていると、つい夢中になって怠ってしまいがちですが、水分補給は意識的にこまめに行いましょう。
ショート乗合や1日船では、分量2リットルでも足りないくらいですので、多めにご用意を。
クーラーボックスは釣った魚を入れておくだけでなく、気温の高い季節は飲食物を入れておけるので、保冷剤や氷を入れて持っていきましょう。
美味しい魚の持ち帰り方
<引用ページ:Amazon>
せっかく釣った魚は美味しく持ち帰りたいもの。
特に釣りで獲った魚はきちんと処理をすれば、売っている魚よりも美味しい高級活魚・鮮魚に早変わりです。
細かくは省略しますが、次のことは覚えておくと、自宅に帰ってきていざ食べるときに差が出てきます。
とにかくよく冷やすこと
ターゲットによっては冷やしすぎることで劣化するものもありますが、まずは冷やすことが重要です。
魚を海水が入ったオケなどに突っ込んだままにしておくと、水温が高く急速に鮮度がおちてしまいます。
できるだけ早くよく冷えたクーラーボックスに入れましょう。
真水は厳禁
海水魚は真水に触れると浸透圧によって身が水を吸い、水っぽい魚になってしまいます。
氷が溶けた水も同様なので、ビニールなどで隔離して魚を直接氷につけないようにしまいましょう。
きっちり絞めよう
魚によって締め方はいろいろありますが、重要なのはできるだけ即死させることです。
魚は窒息などでゆっくり死ぬと、暴れたりストレスで身が劣化します。
アジなどの小型魚であれば、クーラーボックスに海水と氷を入れた「海水氷」に突っ込めば、即死に近い状態で締められます。
血抜きをしよう
これも魚によって対処方法が変わりますが、エラをナイフなどで切るだけでもかなり血が抜けます。
血は鮮度劣化の原因になるだけでなく、食べたときに臭みを感じさせる元になります。
ただし必ずしも血を抜かなくても美味しく食べられるという魚もあります。
アジなど大量に釣れる魚は血抜きをするのも大変ですし、「海水氷」などできちんと締めてあれば、あまり影響はないという意見もあるようです。
船酔い対策!
<引用ページ:Amazon>
初めての船釣りで気をつけたいのが船酔いです。
せっかく遊びに来たのに、船酔いして気持ち悪くなってしまってはもったいない。
車や電車で問題ない人も、波長が複雑な船の揺れには弱い、という人もいます。
前日は十分な睡眠時間を確保して体を休めておくこと。
また、酔い止めの薬を乗船の1時間前に飲むなど自分に合った船酔い対策を見つけ、良い思い出の釣行にしましょう。