潮流の不安定な状況が続く、南紀・古座沖。日により魚の食いにかなりムラがあるとのことだが、釣友の西野さんのお誘いで、兵頭さんと3人で3月17日に古座川河口から出船するオーシャンフィールドに出かけた。当日はタイラバにジギングに泳がせにと、三者三様の釣りを展開した。
三者三様の釣りで開始
実は現在、冬に好調だったヒラメも終了し、魚影の濃いロックフィッシュには少し早いシーズン。ちょうど端境期なので狙い物に迷うが、まずは行って、サオを出してみるべし…と、私はタイラバメイン、西野さんはライトジギングとワームの釣り、兵頭さんは活きアジの泳がせメインと三者三様のタックルを用意。
タイラバのタックルは硬調のタイラバ用ロッド7ftにジギング用ベイトリール、PEライン0.8号、リーダーは16lbを2ヒロ取った。タイラバのジグヘッドは50~120gまで用意しておき、風の強さや潮流、水深により底が取りやすい重さにかえていく。
深場でマハタ狙い
まずはあわよくばマハタでも釣れないか…と水深60~70mの深場狙い。この日は昼前から強風予報で、もしかすると早上がりがあるかもしれないので早めに勝負を付けたいところ。
タイラバは80gのヘッドにオレンジのロングカーリーをセット。スタート時は風もなく80gのオモリはほぼ真下へ。ところが釣り始めて1時間もしないうちに徐々に風が出てきた。ドテラの釣りでは風がないと広範囲に探れないので効率が悪く、風が出てくれるのはいいことなのだ。
風が強まると80gのオモリでは底取りがしにくくなってきたので、100gのヘッドに変更。仕掛け部分にはオーナーばりのチェンジアップシリーズのチェンジストッパーを使ってみた。仕掛けに通すゴムでネクタイやスカートを押さえるだけで固定できるから交換がめちゃくちゃ楽ちんだ。
中層で50cmマダイ!
底から速めの巻きで15mほど上げて、下ろそうとした瞬間にコツッとショートバイトがあったが掛からず。底まで落として巻き始めると、今度は10mほど上でティップを押さえるアタリから激しいたたきに、そしてドラグ音を響かせながらスプールが逆転する。
そのまま巻き続けるも、巻いては出されるのを繰り返す。40mほど浮かせたところで引きが軽くなった。最初は狙いのマハタかな…と期待したが、どうもマダイのような引き。
船長に「ここってマダイいてます?」と言うと「居るよ」との返事でマダイと確信した。浮かせると唇一枚に小バリが掛かっている程度で、ユルユルのドラグ設定にしておいてよかった…と。50㎝を少し超えるくらいの雄マダイだった。
ネクタイ変更で60㎝超マダイ
風が出てき始めた午前9時ごろ、ネクタイを炎月・集魚ネクタイ・イカタコカーリーのオレンジに変更した。
その1投目に、いきなりティップがスススッと揺すられるような感触の後、再び頭を振るようなたたきが始まった。最初はすんなりと浮いてきたので、前アタリと合わせて小型の魚かな…と思っていると途中でいきなり走り出した。
これもマダイのようだが、1匹目の掛かりが浅かったので、ここもドラグは緩めでイトを出しながらのやり取り。後20mというところで軽くなったので、そのまま巻き速度を上げて浮かせると1匹目よりも大きな60㎝超の雌マダイだ。
同時にトモの方でもマダイがヒットして、このポイントで船中3匹のマダイを取り込んだが、全てタイラバでの釣果だった。
岩礁帯でアカハタ&オオモンハタ
ポイントを移動して、少し浅めの岩礁帯を攻めてみることにした。ここで西野さんがフリリグにワームで早々に30㎝ほどのアカハタをゲット。
続けてトモでは35㎝ほどのオオモンハタも上がった。ハタ系が釣りたいなあ…と思っていると、底から5mほど上でコココッとヒットしてアカハタが浮いてきた。ならば…と、タイラバを一つテンヤに持ち替えて、冷凍の中エビをエサに沈めてみる。
が、どうもかなりのエサ取りがいるようで、着底間際にコソコソッと小さなアタリがあるものの掛からず、上げてみるとさしエサがボロボロに…。
時折明確なアタリで掛かってくるのはフエダイの仲間やアヤメカサゴだが、25㎝ほどと小型なので全てリリース。
アタリは多く「けっこう釣れるやん」と思っていた矢先、予報通りの爆風が吹き出し、串本大島の陰に当たるはずの古座沖も一面に白ウサギが跳びだし、波も大きくなってきたので10時半に早上がりとした。