イワシ不在で活きエサの代打はサッパ!?早々にエサ切れするほどカサゴが爆釣。最後は、デカアジで高級魚キジハタもキャッチした大満足な釣行をレポートしよう。
新たな釣り物探して
やれ、記録的暖冬だ少雪だと言われても、いまひとつピンとこない冬だった。寒いもんは寒いし、私が住む滋賀県は、きっちり雪も降った。冬来たりなば春遠からじ、分かってはいても、そろそろ冬の釣りも食傷気味だ。
メバルにカサゴは売るほど釣った。ヤリイカは痛風になるほど食った。
サッパの泳がせ釣りへ
困った時に頼りになる船を思い出した。船長に「何か熱い釣りないの!?」と尋ねると、「イワシはまだ来てないけど、サッパがたくさんおるから、サッパ泳がせしよか!?」
「うん行く!!」
盛期のイワシ泳がせなら、見向きもされず最後までイケスに残っているサッパだが、彼しかいないなら話は別だ。
ここはひとつサッパ様を確保して、ステキな高級魚に食わせてやろうと、三重県鳥羽市相差の魚勘丸でお世話になった。
活きエサの保険はアジ?
2月26日、風は多少残ったものの、釣りには問題なさそう。同行の友人や他のお客さんと宿でコーヒーをいただいていると、おやじさんが起きてきた。
サッパが釣れてくれるといいが、保険でイケスに小アジを少し入れといてくれたとのこと。小アジだとなぜかアタリは少ないが、食ってきたらいいサイズらしい。
「さすがおやじさん、気が利くね~。」と友人と話しながら少し離れた港へ向かうと、息子の誠司船長がすでに暖気運転中だ。あいさつもそこそこに、素早く準備して船に乗り込みイケスをのぞき込む。
「おやじさん…相差での小アジってこんなのを言うのかい」と突っ込みたくなる良型アジが元気に泳いでいる。20cmはあろうか、ボウズだったら、コレ持ち帰りだなってサイズだ。
これはド真剣にサッパを確保しなくてはならない。波止用のサビキをセットしたライトなルアーロッドを構え、船長の合図があれば間髪入れずに反応を直撃する算段だ。
なんとかエサ確保
20分、30分、サッパのポイントでいくら待っても、船はスローにグルグルと反応を探し続ける。たまに合図があっても、サッパが薄いのかハリには掛からない。
ヤバい、エサなしでクルージングってどこのセレブやねんと、不穏な空気が船中に漂い始めるころ、ついに誠司船長が反応を探しだしてくれた。
アジとサッパの混合だが、この際生きてりゃ不満はない。反応に何度も船を乗せて、おやじさんのアジを足せば半日はなんとか持つかな~の量を確保したときには、出港から1時間半が過ぎようとしていた。
サッパを確保した湾内から、ハタなどの待つ沖までは30分足らず。急いでタックルを変更する。ライトな泳がせロッドに中型電動、ハリス6号を1m取った胴つき1本バリ。水深60mほどのポイントに到着し、開始の合図が出される。
早々にマハタ!
エサが少ないだけにカサゴに渡すわけにはいかないので、着底後は素早く2m底を切り、ハタ類だけを狙っていく。
潮もよく動き、ちょっかいを出してくるベラやフグもいないので、アタったら本命だなと思っていた2流し目、ガンとティップが入ってまずまずのマハタ。マイワシでのような食いとはいかないまでも、サッパもいい仕事するねとひと安心だ。
カサゴラッシュに
背後で釣る友人の河井さんに報告へ行くと、すでにイケスに数匹のカサゴが…。嫌な予感がしてトモの同船者ものぞいてみると、カサゴラッシュではないか。いやいや、確かに良型とはいえカサゴ狙ったらエサなくなるって!!
しかも同船した常連さんは上手で、オニカサゴやメバルも含め1投1匹で仕留めていく。
私はタナを上げているのでアタれば良型だが、いかんせん暇だ。誘惑に負けて底を釣ると、カサゴが大口を開けて待ち構えている。我慢、我慢と念じながらエサの節約に努めていたが、沖上がりまで1時間以上を残してサッパをほとんど使い切ってしまった。
仕方ない、おやじさんを信じて、丸々と太ったアジをつかんで鼻掛けにして、海底へ送り込む。アジはビンビンとティップを揺さぶり、前アタリもへったくれもなく好き放題暴れ回っている。
そらそうだよね~、まあこんだけ釣れたら楽しかったし、大満足かなあと、半分諦めてロッドをホルダーに掛けてまったりしていた。