山あいの清流で自然と向き合いながら魚を狙う渓流釣りは、非日常を味わえる奥深い釣りだ。本記事では、日本の伝統的なエサ釣りを中心に、基礎から実践までを丁寧に解説する。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版・松森渉)
渓流釣りのポイント
渓流釣りで一番大事なことがポイント選びだ。渓流釣りのポイント選びの要点は大きく3つある。季節、水位、活性だ。季節ごとに渓流魚の着き場は変わる。雪残る解禁初期は小さな支流、または支流のまた支流など枝川に身を潜めていることが多い。
春先になると、徐々に里川と呼ばれる開けた流れに出てくる。桜が咲くころになると、本流でも釣れだす。夏や秋は本流上流部や、さらに山間部の渓流が主な釣り場となる。
水位変化とポイント
次に水位。雨などの増水によって、渓流魚の着き場は変わる。増水すると川の流れの速い場所にはおらず川の岸際、大岩裏などに逃げ込む。また増水すると川が濁り、警戒心が薄れ釣りやすい状況になることもある。
川によってはニジマスも釣れる(提供:週刊つりニュース西部版・松森渉)活性と流れの関係
最後に活性。渓流魚は活性が高いときほど荒くて速い流れにいることが多い。速い流れの方が多くのエサが流れてくるからだ。速い流れで釣れたときは活性が高いと思った方が良い。逆に遅い流れで釣れるときは活性が低いことが多い。
特に水温が低い初期は渓流魚も動きが鈍いので、速い流れにはいないことが多い。釣りに行く前に情報収集をして、大方のポイントに目星を付ける。そして季節、水位、活性のことも考え、ポイントを絞っていく。
渓流釣りは経験が大事。一度釣れたポイントは渓流魚が着くポイント。その経験を積み重ねていけば、渓流魚に出会える機会は増えるだろう。
渓流釣りの釣り方
釣り方は、エサを付ける。仕掛けを振り込む。流す。アワせるだ。
エサの付け方
エサの付け方はエサによって多少違う。カワムシは尻尾から刺し、胴体の横辺りからハリを出す。クロカワはチョン掛け。ミミズはチョン掛けかミミズ通しで通す。ブドウムシは尻尾から刺し、頭の少し下辺りからハリを出す。イクラは2~3粒ほどハリに掛けるだけ。肝心なのは必ずハリを出すこと。ハリを出した方がハリ掛かりしやすいからだ。
仕掛けの振り込み方
仕掛けの振り込み方だが、慣れない間はアンダースローで振り込んでも良い。オモリの重さがあれば仕掛けは飛ぶ。エサは上流から下流へ流れるので、狙った流れの上流へ仕掛けを落とすことが大事。
自然と一体になれる(提供:週刊つりニュース西部版・松森渉)仕掛けの流し方
流し方は流れに乗せて流すだけだが、大事なのは仕掛けをブラさず流すこと。そのためにはサオを両手でしっかり支えることが大事。これを両手持ちと言う。流すスピードは、流れよりも少し遅く流すこと。速く流れ過ぎるようであればオモリで調整する。
アワセのタイミング
アワセは渓流魚の活性や釣る時期によって変わってくる。活性が高いときはアワセが遅れてもハリ掛かりはしやすい。場合によってはハリをのみ込んでいる。活性が高いときは、目印にはっきりと反応が出る。活性が低いときは目印に反応が出ないことが多い。
そんなときはイトフケのかすかな反応でアワるしかない。釣る時期によっても、アワセのタイミングは違う。初期は遅アワセ、最盛期は早アワセ。
渓流釣りのマナー
渓流魚は警戒心が強い魚なので、釣り上りが基本。渓流魚は上流を向いて泳いでいるので、下流へ釣り下るとポイントをつぶすことになる。先行者優先。前記でも述べたように渓流魚は警戒心が高い魚なので、狙ったポイントに先行者がいたら最低でも1km以上は間隔を空けたい。釣り人が少ない状況なら、さらに間隔を開けた方が良い。当然追い越しはやめた方が良い。
渓流釣りを楽しもう(提供:週刊つりニュース西部版・松森渉)きれいな自然で釣りをするので、当然ゴミは持ち帰ってほしい。釣行する漁協の入漁券は必ず購入し釣りを楽しもう。渓流釣りは危険も伴う。渓流は石が多く、足場も悪い。ウエダーの下にすねガード、ひざガードを装着すると安心だ。携帯電話は必ず携帯しよう。
圏外のポイントへ行く際は、誰かに行く先を告げた方が無難。クマがいるポイントはできるだけ避けたいが、どうしてもならクマ除けの鈴やスプレーを持参したい。漁協が設定した渓流魚の体長制限を守り、小さい魚はリリースしよう。
<週刊つりニュース西部版・松森渉/TSURINEWS編>

