数年前から晩秋から春にかけてのオフショアジギングの定番となりつつあるトンジギ。トンボ(ビンナガ)をジギングで狙うからトンジギなのだが、志摩沖や尾鷲沖など身近な海域でマグロ釣りができるとあって、一気にブームに火がついた。今回はそんなトンジギについて解説したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・編集部)
ドテラ流し
トンジギは船をドテラ流しにして行う。ドテラ流しとは、船を風任せにして横流しにすること。アングラーは風上側の舷に並んで釣りをするのだが、船はアングラーの背中方向に流れていくのでジグが沈むほど、ラインは前方に払い出されていくことになる。
またトンジギを行うポイントの水深は、時期やエリアにもよるが200~500m、時には800mを超えるディープエリアだ。したがってジグの着底を確認して……なんてことはまずしない。
最近は電動リールも増えた(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)狙う水深とライン放出量の考え方
確認するのはラインの角度とライン放出量。例えば水深100mラインに反応が出ているとしよう。風が適度に吹いてジグを沈めていくと、どんどんラインが前に払い出されて角度がつく。
これは三平方の定理を使えば、今ジグのある水深の詳細を知ることができるのだが、そんなめんどくさいことをする必要はない。角度にもよるが、130~140mも出せばラインがよほど水平に近い状態でもない限り、確実に100m付近を探れる。
走ると一気にラインを引き出す(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)エサ釣りのようにじっとジグをとどめるわけではないので、少し深いかな……と思うぐらいまでラインを出し、シャクり上げてくればいいのだ。
風とジグウエイトの関係
風が強ければ強いほど、ラインに角度がつきやすくなる。そうなるとラインの放出量も増えてくるので、回収も大変だ。ラインがあっという間に払い出されてしまうようなら、ジグをどんどん重くしていく。
また春によくあるパターンだが、風が弱くて船が全然流れないこともある。そんなときはどんどんジグを軽くして、ラインを払い出されやすくする。
水面にゆらりと見える魚影(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)つまりそのとき船が流れるスピードに応じて、ラインに適正な角度がつくようにアジャストしていくわけだ。最初に用意するジグの重さに幅があるのは、こういった理由がある。
誘いから取り込みまで
誘いのアクションについてだが、青物狙いのようにしゃかりきにハイスピードでシャクり倒す必要はない。ゆっくりゆったりシャクるのがキモ。
またトンボはフォールに強く反応する魚でもある。シャクるのに疲れたら、20mただ巻きからのフォール、これを繰り返すだけでも良い。
強引に魚の頭を持ち上げる(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)ヒット後のファイトと注意点
ヒットした後のことだが、深い水深でヒットするほど、つまり魚の距離が遠いほど、最初のファイトは楽だ。するする上がってくることが多い。だが魚との距離が近くなるほど、ダイレクトにそのパワーが伝わってくる。マグロ類の中では比較的パワーがないトンボとはいえ、マグロはマグロ。ラインを引き出して突っ走る。
ラインが出されるときはひたすら耐え、止まれば一気に巻く。これはブリやヒラマサなどの青物ジギングでも同じだ。
一匹釣るだけでもスタミナが必要(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)ポンピングはNGと言いたいが、ポンピングしなければ最低でも10kgもあるような魚の頭をこちらへ向かせることはできない。ポンピングを使うなら、ロッドを倒すときはラインテンションが緩まないよう、全力でリールを巻く。
取り込みと船上処理
魚が見えてきてリーダーが入ったら、リールのスプールを押さえて強引に魚の頭をこちらに向かせてコントロールする。ここでまだまだ魚に余力があるようなら走らせてもいいが、小トン程度であれば一気に魚の頭を水面上に出してしまう。ここでタモやギャフが入るはずだ。
エラワタ抜きをやってくれる(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)釣ったトンボはこれも船によるが、船長がエラワタを抜いて氷漬けにしてくれる。あとはしっかり冷やした後に持ち帰るだけだ。もちろん持ち帰り用のクーラーにはしっかり氷を入れておこう。
<週刊つりニュース中部版・編集部/TSURINEWS編>

