大阪湾沿岸をあっちこっち回ってみたが、まだ私のサオにはメバルがかからない。いずれ必ず始まるので悲観しているわけではないが、少々遅いスタートだとは思う。この日も念のための調査というか定点観測のつもりで泉大津のマイポイントに入った。しかし、様子を見てみればシーバスだらけであった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
泉大津へメバリング
釣行日は11月21日、新月の大潮回りである。気象的な条件としてはメバルが出てくれてよさそうなものだ。だが海水温はまだ微妙に高い。メバルが仮に沿岸にいるにしても、夜になって単純に浮上してくるパターンではないかもしれない、と私は踏んでいた。そういうことはよくある。
一応メバリングのつもりだったが、このところはセイゴのアタリが非常に多いので、最悪の場合セイゴゲームになってもいいやとは思っていた。使用するのは、ほとんどプラグ。一応ワームも持ってきたが、ここはワームに対するメバルの反応が非常に悪いので、食ってくるとしてもプラグとなるはずだ、と予測を立てた。
日没後。完全に夜の気配になってから、スタート。メバルが意識するプランクトンパターンになるのは日が暮れてから1時間後くらいだというし、タイミング的にはジャストというところか。潮止まりの時間と若干重なってしまうが、そこまでは条件を絞り込んではいられない。
セイゴがアジのように食う
プラグは若干シンキングするタイプのものを複数用意してきた。まずはそれから通していく。まだ浮上しきらないメバルが表中層にいるとして、そこへちらちらとプラグを見せてやるイメージだ。ワームでもいいのだが、レンジキープしにくいほど流れが強いので、やはりここはプラグが強い。
最初についたのは、予想通り、セイゴだった。
アジのようなセイゴ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)セイゴといっても、本当に小さいヤツで、20cmにも満たない。こいつがアジのようにバクバクとプラグに食ってきて、あっという間に5尾ほど釣れた。このサイズのセイゴは楽しませてくれない。引きも弱いし、エラ洗いだけは一丁前にするが、別にそれで何ということもない。外れてもそんなに悔しくない。
格別の引きは55cm
やはりメバルはまだか。私の予想では今年は12月中旬まで待たなければいけないかと思っているが、本当にその通りになってしまうかもしれない。こうなると、メバルの産卵期とも重なってしまい、激シブメバリングとなってしまう。実は昨年も同じ例を踏んでいることから、今年も同様でもおかしくない。
――と、猛烈な引き込みがきた。こいつはチヌかなと思っていたが、前に向かって走りだしたので、シーバスだなと気を引き締める。この秋はやけに見えシーバスも多いし、あっちこっちでアジを捕食しまくってバシャバシャやっているのだ。それにしてもなかなか良型ではないか。これは60を超えていてもおかしくないぞ。
さすがに体力十分の魚である。5分ほどファイトして、足元で取り込む前にもまだ暴れる。どうもか掛かりどころが悪かったらしく、サイズアップして感じられたようだ。上がってきたのは55cmだった。
ミドルサイズのシーバス(提供:TSURINEWSライター・井上海生)ほとんどランカー級にも感じられたが――まあ、なかなかそこまでいいサイズはこないものだ。
シーバスの秋は充実かも
このあともセイゴが続いて、合計10尾は軽く超えたが、良型は1尾にとどまった。しかし、それにしてもシーバスは今年かなりいいのではないだろうか?シーバスアングラーにとっては、至福の秋と思われる。メバリングロッドでも取ることができるサイズなので、メバルの片手間にでもどうだろうか?
良型はなかなか出ないけど(提供:TSURINEWSライター・井上海生)ネットで情報を見ていると、すでに似たような場所でメバルをあげているレポートもある。メバルの魚影が濃いところでは、すでにスタートしているのだろう。筆者は場所を開拓するよりは、自分のポイントで始まるのをひとまず待つこととする。
<井上海生/TSURINEWSライター>


