冬のカサゴ釣りは、他の季節とはまた違う面白さがある。その理由は、カサゴが大型化することだ。特に、冬の間は水温が低く、餌となる小魚も少なくなるため、カサゴは効率よくエネルギーを蓄えようと活発に捕食する。そのため、体力を温存しつつも食欲旺盛になり、釣りのターゲットとして魅力的だ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
冬のカサゴの狙い方
冬のカサゴは、基本的にボトム付近に身を潜めていることが多い。そのため、狙い方としてはボトムを中心に探っていくのが鉄則となる。デイ&ナイトを問わず、ボトムを意識した釣りで徹底して攻める。
デイゲーム:メタルを使ったボトム狙い
日中は、主にメタルジグなどを使ってボトムをしっかり攻めるのが基本だ。メタルジグは速い誘いでカサゴを刺激し、ボトム付近にいるカサゴの食欲を引き出しやすい。リアクションで食わせるため、反応が鈍い場合はフォールやストップ&ゴーを織り交ぜることで、カサゴの興味を引きつけてやろう。
カサゴは、派手なものに反応する傾向があるため、ただ引き寄せるだけでなく、意図的に「跳ね上がる」「一瞬止める」といった動きで誘うのがコツだ。また、メタルジグの重量を少し重めにすることで、ボトムにしっかりとコンタクトさせることができ、バイトのチャンスを増やすことができる。
メタルに弱いデイカサゴ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)ナイトゲーム:ワームとプラグを活用
ナイトゲームでは、ワームに加えて、プラグも有効だ。暗くなってから初手は、ワーミング。反応がなければプラグを使って、大きくだましにいく。体の半分くらいまでのサイズまでは食ってくるので、あえてデカいルアーを使ってもいい。
また、メバルをターゲットにしているときにもカサゴがゲストとして釣れたりする。堤防際や壁際での釣りでは、メバルが釣れる場所にカサゴもいることが多いのだ。そのため、メバルを狙ってプラグを持参すると、思わぬ大物のカサゴに出会えることがある。
メバル釣りのゲストとしてのカサゴ
上で述べたように、メバルの釣りをしているときに、カサゴも同じような場所にいる可能性が高い。メバルのゲストとしてのカサゴである。つくレンジが違うだけで似たような魚ともいえるかもしれない。
メバリングのつもりでカサゴ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)メバルは夜行性の魚であり、暗くなってから表層に浮いてきて活発に動き回る。またカサゴも同じように壁際や堤防の隙間に身を潜めているため、メバルを狙っているときに、思わぬ大物のカサゴがヒットすることがあるのだ。特に冬場は、カサゴも体力を蓄えようとしているため、サイズが大きく、手ごたえを楽しむことができる。
このようなメバリング重視の釣りでは、プラグの持参を忘れずに。メバルをターゲットにした釣りでカサゴの大物が釣れる可能性があるため、常に期待を持って釣りに臨むと良い。
怪しいゴロタにはプラグを通せ
水深がほとんどないような場所で、ワーミングが難しい場合、プラッギングも一つの手だ。ワーミングに比べて、フローティングのプラグは表層のレンジをキープしやすく、ゴロタ石の上を通す際にも高い効果を発揮する。ルアーを沈めるのではなく、少し浮いたところを通すようなイメージで、カサゴにアプローチしてみよう。
ゴロタはカサゴの巣(提供:TSURINEWSライター・井上海生)プラグを通す際には、基本はただ巻きだが、時折リトリーブのスピードを変えたり、ストップを入れることでカサゴを引き寄せることができる。特に冬のあいだは、ゆっくりした動きに反応することが多いので、焦らずじっくり攻めていこう。
冬のカサゴゲームは、しっかりとした準備と狙い方を持って臨めば、大型を狙うことができる非常に魅力的な釣りだ。寒い中での釣りではあるが、引きの強いカサゴの感触を味わえることは、何ものにも代えがたい喜びがある。レンジはボトムを中心に、プラグやメタルやワームとルアーを使い分けて、冬のカサゴ釣りを楽しんでほしい。
<井上海生/TSURINEWSライター>

