軽いルアーで手軽に楽しむ『ライトショアジギング（LSJ）』入門解説

ショア ソルトルアー

LSJは岸からの「本格釣り」

ライトショアジギングは、文字通り「岸から」メタルジグを投げて魚を狙う釣り方だ。メタルジグを使用して魚を誘い、キャスト→ジャーキング、またはリトリーブなどの一連のアクションで釣りを進めていく（アクションの詳細については、別の機会に触れたい）。

釣り方自体はシンプルだが、適切なタイミングとテクニックが求められるため、間違いなく「本格釣り」の部類に入る。

LSJ・ライトショアジギングとは、ジグのウェイトこそ「ライト」ではあるが釣りの内容は決して簡単ではない。タックル要件や釣り場の選択などを間違えてしまうと何の釣果も得られないことが多々ある。

筆者も初めてLSJに挑戦した時は、何度も投げては引き、何度も試行錯誤を繰り返した。しかし、最初のヒットを感じた瞬間、その楽しさと達成感は他の釣り方では味わえないものだった。こうした「本格釣り」を岸から楽しめるのが、LSJの最大の魅力だ。

ちなみにLSJの歴史は案外長く、もう20年近くあるらしい。黎明期には、一切何も釣れなかったという。それが、ひとつぽつりと釣れるや否や、全国的にじわじわと釣れはじめ、今では一つのジャンルを築いているのだからすごい。何かしらの連鎖反応を思わせるものがある。深い世界観を持つ釣りだ。

使用タックル要件

まずはタックル要件について触れよう。

LSJロッド9.6ft　Mクラス
スピニングリール4000番ハイギア
PE1.0号または1.2号
リーダー16lb（魚種によっては先イト30lb）
ジグ　20g～50gまで

ジグウェイトは60g以上となると「ライト」ではなく「ショアジギング」の世界になる。ここまでいくとリールもSWクラスを使わなければならないので、ひとまず50gまでのウェイトで棲み分けしよう。

タックルは手ごろな価格で始めることができる。入門用のロッドやリールを選べば、2万円台で十分に始めることができるのだ。ジグやPEラインなどの必要不可欠なものを入れても、3万円で収まる。ただし、取り込みのためのランディングネットは1万円程度するので、まあ4万円が入門相場だろうか。

 

 

狙える魚種は非常に多彩

LSJでは、狙える魚種が非常に多彩だ。特に、サバやアジ、根魚、そして青物など、季節ごとにターゲットが変わるため、常に新しい釣りの楽しさを味わえる。

筆者は最初、サバをターゲットにして始めたが、根魚やアジ、さらには青物まで狙えることを知り、LSJの魅力にどんどんハマっていった。特に青物は、釣れた時の引きが非常に強烈で、そのファイトは釣り人にとってたまらない瞬間だ。

また、LSJは季節によってターゲットとなる魚が変わるため、そのシーズンごとに釣りの内容が異なるのも面白いポイントだ。例えば、春から夏にかけては青物、秋から冬にかけてはサバやアジなど、毎回違う魚との出会いが楽しめる。季節と共に釣り物の顔が変わっていく。そんな変化も面白い釣りだ。

回遊情報を頼りに出かけよう

LSJは「いつでも反応があるとは限らない釣り」という点に注意が必要だ。魚が回遊しているタイミングに合わせて釣行することが非常に重要で、常に反応があるわけではない。

筆者も最初の頃は、何度も空振りしてしまったことがある。しかし、回遊情報をしっかりと把握し、適切な時間帯や場所を選んで釣行することで、徐々に釣果を上げることができた。釣り場での情報収集、例えば他の釣り人の状況や魚の動きに関する情報を得ることが大切だ。

また、最近ではSNSなどで回遊情報をシェアしている釣り人も多いため、そうした情報を頼りに出かけることができる。釣り場を選ぶ際は、過去の釣果や周囲の情報を参考にすることで、より効率的に釣果を上げられるだろう。

＜井上海生／TSURINEWSライター＞