酷暑に苦しんだ夏に、ようやく終わりが見えた気がするお盆すぎ。まだまだ日中は命にかかわる暑さだが、朝夕はほんのわずかだけ涼しくなったような気がする。このころになると元気になるのがハゼだ。サビキと並ぶ釣り入門の代表的な釣りだが、コレがなかなか奥が深い。今回はそんなハゼ釣りについて紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
ハゼ釣りのシーズン
ハゼは6月に入るころ新子の接岸が始まる。まだ7~8cmの個体が多く、中には5cmに満たないものも。釣るには早いが、梅雨が明けて暑さが本格化するころから、釣果情報が聞かれ始める。そして8月に入ると、いよいよハイシーズン。
お盆を過ぎると本格化(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)9月、10月と釣れ盛り、11月に入ると浅場のハゼは徐々に少なくなっていく。深場へ移動する、いわゆる落ちハゼのシーズンだ。盛期のようにどこでも釣れるわけではなく、ポイントが絞られる上に数も出ないが、15cmを超える良型が多くなってくる。
ハゼ釣りのポイント
中部エリアのハゼ釣り場だが、どこでも釣れるといっても過言ではないほどポイントが多い。有名なのは愛知県半田市の亀崎港。駐車場、トイレ完備で、自販機も設置している。
愛西市の木曽川立田大橋周辺は、車を横付けできる上トイレも完備。この釣り場には、国道155号線沿いの佐屋交差点すぐの岬釣具店が非常に詳しいので、エサを買うついでにポイントについて詳しく聞いてみよう。
河口域ならどこもがポイント(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)三重県では四日市市の霞ケ浦地区、四日市ドームの裏や夢くじら裏などが有名。遊歩道となっているので、足場も良い。
ハゼは主に汽水域に生息する魚。つまり河口域であれば、どこでも狙えるといっていい。あまり注目されていない川、人の少ない川の河口エリアでサオを出してみると、思わぬ良い思いができるかもしれない。
ただし立ち入り禁止になっていたり、釣り禁止になっていないか、十分に確認してから釣るようにしよう。
ハゼの釣り方は3つ
ハゼといえば、ウキ釣り、ミャク釣り、ブッコミ釣りの3つが主な釣り方となる。中でも最もとっつきやすいのがブッコミ釣りだ。手持ちのリールザオであれば、ほとんどのものが流用できる。あまり長いものは不向きだが、3mまでのエギング、バス、アジング用のサオが使える。
初めてでも十分楽しめる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)釣趣を求めるのであれば、ウキ釣りがおすすめだ。小さな玉ウキや棒ウキがシュッと消し込む様子は何ともいえない風情がある。
ハゼ釣りのタックル
ここでは一番始めやすいブッコミ(チョイ投げ)釣りのタックルについて説明しよう。サオは前述の通りだが、リールは小型スピニング。大事なのはミチイト。アタリがしっかり分かるように、PEラインを使いたい。太さは1~1.5号。
ハゼ釣りタックル(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)PEラインはイト自体にコシがないので、穂先やテンビンに絡まりやすい。ナイロンラインかフロロカーボンラインの3号程度を電車結びで結んでおくと、使い勝手がアップする。
先イトの先に片テンビンを結び、オモリは使うサオの負荷と釣り場の水深、流れの強さに合わせる。だいたい2~10号だろうか。
仕掛けはハゼ専用の市販仕掛けでも十分だが、極めてシンプルな仕掛けなので自作も容易だ。ハリスは1号程度、ミキイト2号にハゼバリや流線の6~7号。最初は市販仕掛けから始めて、慣れてくれば自作してみよう。自作は長さを自分の思い通りにできるし、何よりコスパが良い。
ハゼ釣りのエサ
エサは最も手に入りやすいイシゴカイ一択で良い。ミズゴカイが最高といわれているが、最近はまず手に入らない。アオイソメしかない……という場合なら、なるべく細いものを入れてもらうようにしたい。
のんびり楽しむのもあり(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)エサは木製の箱に入れておくのがベスト。適度に保湿してくれ、中の温度も上がりにくい。それでもずっと外に出しておくのはNGだ。使わないときはクーラーの中に入れて、必要なときに取り出すようにしたい。
イシゴカイが一般的(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)またエサを付けるときに、滑り止めの石粉があると非常に便利だ。ただ石粉はゴカイの水分を吸い取ってしまうので、一気にたくさんの量を石粉にまぶすのではなく、2~3匹ずつまぶして使うようにしよう。


