年間を通じて一番寒いこの時期、産卵を終えたカレイたちは、投げ釣りでは届かない湾奥や深みに落ちるので、春先までオフシーズンとなるのだが、ならばその場所まで行って狙ってやろう!ということで、釣友の濱田さんを誘って、淡路島南部の福良湾のイカダから投げ釣りでカレイを狙うことにした。
当日の状況と仕掛け
今回はじゃのひれ筏釣りセンターに予約して、2月上旬の朝7時に、海上釣り堀の端にある船着き場から9号イカダに上げてもらった。
この日の天候は晴れ。大潮で午前7時半ごろ満潮、午後1時ごろ干潮を迎える潮回り。現地の海水温は10.8度だった。
遊動式L型テンビン30号に仕掛けは「港内・湾内カレイアイナメ仕掛」を使用。エサはマムシとアオイソメを用意した。
25cm超えシロギスから
出港して5分ほどで筏に到着。すぐに満潮を迎えることもあり、朝の時合いを逃すまいと、急いでタックルをセットする。
私にはなぜかキス連発。水深は10m以上あり、足元と中近投でアタリを待つ。すると早速、最初に投げ込んだサオ先にアタリが出た。カレイなら慌てるのは禁物…と、しばらく食い込ませてからアワせると、グッと手応えあり。
巻き寄せてみるとそれほど重量感はないものの、クンクンクンッと確かな手応え。姿を見せたのはなんとキス、しかもいいサイズだ。測ってみると25.8cmと良型だ。
本命ではないが幸先のいいスタートとなった。しかし、それから後が続かずモーニングサービスはこのキス1匹で終わってしまった。
様々な釣り方が可能
イカダで釣るメリットは、設置されている場所にもよるが、ぐるり360度サオを出すことができ、ライトタックルで足元~近投で狙ったり、私のように投げ釣りタックルでさらにそこから広く探ることができることだ。
また目先をかえてサビキでアジを狙うこともできるので、お土産を確保するもよし、それをエサにヒラメ狙いでノマセ釣りをすることも可能なので、楽しみ方も多彩だ。
ちなみに当日もサビキを試してみると12~13cmのアジが単発ながら釣れた。
干潮前後に26cmマコガレイ!
そうこうしてるうちに正午を回り、干潮前後のチャンスタイムとなる。
すると、隣の4号イカダ方向に投げ込んでいた濱田さんのサオに小さなアタリが出た。
一呼吸おいてアワせると「乗りました」と濱田さん。浮いてきたのは本命のマコガレイ。26cmだがうれしい1匹だ。
私も4セットすべてのエサを付けかえてカレイに備える。そして待望のアタリが出たので、カレイと信じてリールを巻くと…またしてもキス。サイズは21cmほどあったのでうれしいのだがちょっと苦笑い。
最終釣果は?
このまま終わる訳にはいかないと、さらに打ち返していると、また濱田さんにアタリが出た。
釣り上げるとカレイで、少しサイズアップの27cm。こちらの方が肉付きがよくておいしそうだ。
それからはまたアタリが遠のき、迎えの船が来る午後4時まで頑張ってみたが、結局私はカレイの顔を見ることはできなかった。
良型のシロギスが遊んでくれたので良しとしよう。
今後の見通しとしては例年、これから3月にかけてサイズ、型ともに上向いてくるので、天気の穏やかな日にまた訪れたい。
<週刊つりニュース関西版 APC・奥野太郎/TSURINEWS編>