渓流釣りで釣った魚を飼育する際の最難関が、釣り場から自宅への持ち帰りだろう。事前に自宅で準備しておくべきことと併せて、8つのステップを解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 藤村)

(6)水槽への移し方
帰宅したら持ち帰った水ごと別の小さなビニール袋に入れて10~30分程度水槽に浮かべ水温を合わせる(ここは魚が酸欠にならないよう注意深く見ながら行う必要あり)。
おおよそ水温が近くなったら今度はバケツに水ごと移し、少しずつ水槽の水を加えていき魚のショックを最小限に。問題なければ最後に魚だけを水槽に移してバケツ内の残りの水は全て廃棄すること。これで水槽に念願の魚を入れることができるわけだ。このステップで今まで魚が不調を起こしたことがないので渓流魚といえどもここに関しては扱いが容易な魚なのだろう。
(7)最初の1週間
お迎えした魚は基本1週間位エサを食べないので無理にエサを与えないほうが良い。逆にエサを与えないことにより余分に水を汚すことがなく魚も落ち着けるのでしばらくは様子を見よう。

この時にスレ傷から病気が発生する場合があるので観察は頻繁に。それによって人影に対してパニックを起こす個体かどうかも見極めよう(この際に体が隠れられる石のレイアウトが活きてくる)。
(8)餌付けスタート
お迎えしてから1週間~2週間、時間が経ち水槽に慣れてきたら餌付けを試みよう。エサといえばミミズやブドウ虫を与えたくなるが残念ながら長期飼育にはこれらの釣りエサは栄養が偏り、水も汚しやすいため使用しないほうが良い。
冷凍赤虫がオススメ
ここで有効となるのがキョーリン他から発売されている冷凍赤虫。小さなブロック状に個別冷凍されているので、一旦小さな皿などに入れて飼育水で解凍し、スポイトを使って少しずつ与えてみよう。
浮上性の人工餌料
なお人工餌料は極力水を汚さないように浮上性のタイプを使い、食べ残しはネットを使っていつまでも水槽に放置しないように。

一度口に入れて飲み込めば一安心。徐々に食べ方が大胆になってその後乾燥オキアミ→人工餌料へと移行していけるだろう。
いままで私が飼育した渓流魚はほぼこのステップで餌付かせることに成功しているので試していただきたい。
与える分量
分量としては与えてから1分以内ですべて食べ尽くすくらいを1日1~2回程度。
最後に定期的な水替えは不可欠。10日~2週間に一度3/1の水を新たな水と入れ替えていこう。その際にアンモニア、亜硝酸などの有毒物質が検知されたり排泄物があまりにも多い場合はその水槽は過密傾向にあるので、水替え頻度を上げて対応しよう。
<藤村/TSURINEWS編集部>