最近話題の激安ECサイト「Temu」。驚きの低価格で様々な商品が揃うこのサイトから、釣具として使えるロッドを自腹で購入し、その性能を確かめてみた。今回購入したのはグラスファイバー素材のパックロッド。釣具好きの筆者が実際に釣行に持ち出し、茨城県の霞ヶ浦でアメリカナマズを狙ってみた結果は?驚きのコスパとともに、実際の使用感を詳しくレポートする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部・藤田)
Temuとは?
Temuは中国発の激安ECサイトで、世界中の消費者向けに低価格商品を豊富に提供している。ファッション、家電、雑貨、スポーツ用品など、多岐にわたる商品を扱っており、その中には釣具も含まれる。
特にロッドやリールといった釣具が驚くほど低価格で販売されているが、これらが実際に釣りで使えるレベルのものかどうかは、まだ十分な情報が揃っていないのが現状だ。
そこで、釣具好きの筆者がTemuでロッドを実際に購入し、その性能を試してみることにした。
パックロッドを購入
釣具に関する情報が少ないなら、自ら確かめてみるのが一番だ。今回筆者が選んだのは、グラスファイバー素材のパックロッド。実は筆者は普段、電車で移動して釣りをすることが多く、コンパクトに持ち運べるパックロッドを長い間探していた。
しかし、国内メーカーの商品では、サイズや価格帯が自分に合うものがなかなか見つからなかった。そんな時に見つけたのが、Temuで販売されていたちょうど良さそうなロッドだ。
このロッドは、グラス素材ならではの柔らかさが特徴のショートロッド。価格は4,064円(税込)と非常にリーズナブル。しかも、1,500円引きのクーポンを適用したので、実際にはさらにお得に購入することができた。
低価格ながらどの程度のパフォーマンスを発揮してくれるのか、期待と不安が入り混じる中、さっそく購入してみた。
実際に届いた商品を開けてみた
注文から約1週間、ロッドが手元に届いた。包装は簡易的で、国内メーカー製品と比べると簡素な印象を受けたが、中身に問題がなければそれで良い。
開封してみると、パックロッドに加えて、竿袋とルアー、ミノーが1個付属していたのは嬉しい誤算だった。ただし、竿袋の裁縫がかなり雑で、一部の縫い目がほつれていたのは残念なポイントだった。
ロッドのスペックについて
ロッド自体はスピニング用で、長さは4ft6inch(約140cm)。ロッドパワーはULで、非常に柔らかい調子だ。軽さは約75gで、実際に手に持ってみても軽快さが感じられる。
ロッドの仕舞寸法は約43cmで、筆者の普段使っているリュックサックにすっぽり収まるサイズだった。持ち運びには非常に便利な設計で、この点は非常に高く評価できる。
推奨されているルアーウェイトは1〜5gとなっていたが、グラスロッドの特性上、もう少し重くても問題なくキャストできそうだと期待が膨らんだ。
実際に手で力を入れてロッドを曲げてみると、グラスファイバー素材特有のしなやかなカーブを描き、これなら多少の負荷がかかっても折れる心配は少なそうだと感じた。
良い点と悪い点
グリップ部分は、見た目が意外にオシャレで、高級感すら漂わせている。手にしっかりとフィットし、長時間の釣りでも疲れにくそうだ。
しかし、残念な点もあった。ガイドが7つ設置されていたが、トップガイドとその下のガイドがまっすぐではなく、少しズレて取り付けられていたのだ。この点は使用感に影響するかもしれないと感じつつも、実際に釣りをして確かめてみることにした。
さらに、開封時に独特なニオイがしたのも気になった。タイヤのようなゴムのニオイで、ロッドのグリップに使われているゴム素材が原因だと思われる。しかし、しばらく放置しておくとニオイはほとんど気にならなくなった。