世界遺産知床はいつ行っても楽しませてくれる。今回は9月がピークになるアキアジ(鮭)を前に毎年恒例である相泊漁港からの瀬渡しでの釣りをレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)
モイレウシ湾に直行
ポイントはモイレウシ湾、ペキン湾、クズレ滝等あるが、当日はモイレウシ湾に直行した。モイレウシのポイントは朝方は湾中心の川の両サイド、日が上がると海から向かって左手の岸壁側が良いポイントであるが、昆布が多く三名程度しか入れない。
活性が高い時にはあちらこちらで飛び跳ねており、5年前頃にはカラフトマスの養殖池状態であったが、今回はまったく様子が違う。
潮が引いていた事もあるが、1時間経っても2時間経っても魚の姿も無ければアタリも無い。生体反応の目安としてフカセ釣りの状況をウォッチしていたが、やはり全くアタリは無い。
朝8時の終了時間
終了近くになっても生体反応は全くなく、フカセのエサ釣りにもアタリが無いのでルアーは絶望的な状態。同船者は一か所に集まり迎えを待ち終了となった。羅臼のカラフトマス絶滅説も出るほどの状態であり、釧路や択捉島で大漁との事で、どうやら回遊ルートが変わりつつあるようである。
アキアジ(鮭)を始めカラフトマスもこの状況では漁業関係者も先行きが心配になるだろう。
リレー船の検討
朝方有利なカラフトマス、このような状態では遊漁も成立しないので、来年以降はリレー船の検討も視野に入れたいと小倉新治船長は考え、その試し釣りで底物釣りを行った。
特にジグを持参していなかった事もあり、鮭ルアーのジグをお借りして試し釣りを行った所、数十分の釣行ではあるが根ボッケ、それもメガ、ギガサイズの連発を始め、刺身にするととても美味しい大型シマゾイが入れ食い状態。十分なお土産となった。来年以降はジグを必ず忍ばせていきたい。
相泊漁港の瀬渡し
今回乗船した颯琉丸(そうる)を始め数隻の船が営業している。フェイスブックにも情報はアップしているので確認されると良いだろう。時間は朝三時半集合、迎えは朝8時が基本。
また、相泊漁港は日本最東端の漁港で、職漁船、昆布漁師の基地のため周りに特に何もない。買い物があれば事前に標津か羅臼で購入しておく必要がある。トイレはあるが、紙は無いので要注意。近くに野湯の相泊温泉があり、国後島を眺めながらの温泉は格別であるので是非試して頂きたい。
<前島宣秀/TSURINEWSライター>