世界遺産知床はいつ行っても楽しませてくれる。今回は9月がピークになるアキアジ(鮭)を前に毎年恒例である相泊漁港からの瀬渡しでの釣りをレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)
知床の釣り
知床半島の釣りは、羅臼側とウトロ側の両漁港をベースとして遊漁船が営業しており、通年ホッケ、ソイ、タラを中心に行っている。ただ、流氷が来る冬場はオホーツク側のウトロ漁港は12月上旬から4月はクローズ。太平洋側の羅臼は流氷が来る2月は日により出船中止となるが、出船可能な日々はサクラマスやキングサーモンを狙う遊漁船で活気が出る。
今回のカラフトマスの瀬渡しは、7月末から8月末の約一か月間、昆布漁師の方々の漁が無い日に知床半島は羅臼側のポイントに連れて行ってくれる。
この期間は熊ウォッチングツアーも開催しており、釣りのポイントでも空には絶滅危惧種で天然記念物であるオジロワシが雄大に飛び回り、日によってはクジラやシャチ等も見られる自然豊かな別世界。釣れても釣れなくても雄大な知床の景色を見ているだけでも満足できる。
カラフトマス釣りの準備
ウエーダーが必須であり、身軽な装備で動き回れる事が重要なため、大きな荷物は控えた方が良い。釣り方はウキルアーかルアー、ふかせ釣りがメジャー所であるが、ほとんどの方はルアー釣りで行っている。
筆者のタックルはロッドがじゃらし工房GST642ML、リールはダイワAIRLITY3000XL(ハイギア必須)、ルアーは定番の赤系とシェル系をメインに7-14gを準備した。
PEは1~1.5号前後、先糸は10lb前後が基本であるが、極端に太くなければ色々と物申す方もいらっしゃるが実際はたいして影響はない。
朝三時半の集合
当日は朝三時半の集合、集まり次第の出船となった。小倉信二船長が操船する颯琉丸(そうる)に乗り込んだ釣り人は筆者を含め三人。事前にお聞きした情報によると10人で総数2~3匹とかなりの貧果。それを象徴するような乗船者数で、活気のある時期とは比べ物にならない状況であった。
当日は刺し網漁師である小倉船長の兄貴である小倉真樹さんも乗船していたがフカセ釣りを楽しまれていた。