ボート釣りを始めて30年を超えるようになった。とにかく、どこで釣ったらよいかわからずに出たとこ勝負で始めた。それでも、30年も前の海は豊穣で、わからないながらもキスやベラが釣れた。車にボートを積んで、毎週行くようになった。今回は気ままにボートを使って釣りをすることの魅力を語っていきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)
ボート釣り始めたきっかけ
ゴムボートから始まったボート釣りだが、いつもひとりで釣る。その理由は、気楽だから。気遣いの必要がない。ボーズでも、風波で出航中止や沖で風が出て帰港も全く自分の意志で済む。
それまで、月2〜3回以上乗合船で釣っていたが、常に周囲と競争感覚で、釣れれば気持ちが良いが、釣れないと悔しい。乗合船で、私は、さっぱりだったが、隣のオヤジが型ものを何匹も釣って、「へーほっほ」と下品に喜び、ちらっとこちらを見おった。遊びに来て、ストレス溜めて帰宅がばからしい。
ゴムボートで始まったボート釣り
それで、のんびりしたく、ゴムボートを買った。小物釣りを始めると、何より自分ひとりの気ままだ。細君に「ゴルフ止めます」「車は中古買います」との約束でエンジンがつくようになった。これは、今でも継続中でボートも中古だが、少しだけ大きくなった。
場所や潮の見極めが悪く、釣れないとあきらめも早くボーズが多いのは問題だが、沖合の海で上機嫌になっている。それでも、狙いと釣り方を工夫して、それが見事にはまった時は、ひとりでドヤ顔になれるし、誰に気兼ねをすることもない。
仲間が随分いた
沖に出ると他船は、幾人もで楽しく釣っている。人それぞれだから私だけ変人かと思ったら、周囲に「ひとり気まま」が随分いた。
不思議とボートにひとりで乗るのを好む釣り人は、年齢に関係なくやたらな数釣りしないで食べる分を確保できると、機嫌よくしている方々が少なくない。話すと異口同音に出るのは、「ひとりが気楽」なようだ。一緒だ。
晩ごはんの肴、釣り方、狙いもの、それぞれがどこかにこだわりがあるようで、話の馬が合うというか、数を釣るではなく、自分が思う釣りがしたい、楽しい気分を味わっていたい。
しかし、沖でひとり心身不調になったらどうしようかと思うことがあり、最近は年とともに不安が少しづつ大きくなっていくが、しょうがないか。
沖で型物が釣れて、皆が愉快に騒いでいるのを羨ましく感じないこともないが、やはり、ひとり気ままが良い。
<丸山明/TSURINEWSライター>