北九州を流れる紫川。その川沿いに面した水環境館という施設をあなたはご存知だろうか。隣にはデパートの小倉井筒屋があり、地下にあるためその存在はあまり目立たない。しかし、実は釣り人にとってもかなり興味をそそられる施設である。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・檜垣修平)
北九州市水環境館
北九州市水環境館は地下にあるため、階段を降りるとすぐインフォメーションがある。そこからさらに少し進むと、なんと川の中をそのまま見ることができる河川観察窓がある。
紫川を横から見られる河川観察窓
巨大な観察窓の向こうは紫川だ。川の中をこのように見られる施設というのはかなり珍しいのではないだろうか。
観察窓のすぐそばには魚礁も沈めてあり、シーズンによってシーバスやメバルといったお馴染みの魚を見ることができる。そして何より水族館とはまた違う、自然界で生きているままの魚を観察できる。根気強く見ているとカニやエビを捕食する姿や餌を求めてウロウロする姿が見える。これだけでも釣り人なら興味津々だろう。
気象状況が川にもたらす影響を見られる
私がこの施設が釣り人にとって貴重なものだと体験できたのが、雨や風といった気象の変化が川にどのように影響をもたらすかがわかるということである。
画像の日はちょうど雨が降ってすぐのタイミング。水面付近は濁っているのだが、中層より下はクリアなことが分かる。川を地上からみると濁っている、と思ってしまいそうだが横から見るとこんな感じだったのである。
この状況でシーバスを狙うならシャローミノーでは無く少し潜るやつを使わないとダメだな…とか頭の中で思いながら眺めていると小一時間経っていた。川の水と海水の混ざり具合や、上潮なのか下潮でも状況は変わるはずである。だが、時と場合によって地上からしか川を見られない人間と、水の中にいる魚では見える世界が全く違うのだと勉強になった。
紫川の生き物も展示してある
この河川観察窓を通り過ぎると、紫川の生き物たちが見られる水槽の展示もたくさんある。クロダイやシーバス、その他にも多くの淡水魚や爬虫類等がいるのでこちらも楽しい。釣り人なら来て損はないだろう。また、入館料は0円なので1人で行くのは気が進まないという人は誰かと一緒に来てみても大丈夫だろう。
<檜垣修平/TSURINEWSライター>