12月に入り、ようやく待ちに待った寒グレの季節に突入した。今年は海水温の上昇で全国的に海の状況は厳しく苦戦続きの年だ。夏、秋磯に釣行してもグレどころかエサ取りもまばらで、例年では考えられない釣果が続いたが、ようやく11月に入って好釣果をちらほらと聞くようになった。そんな寒グレを前半、中盤、後半に分けて説明していこう。
繊細さが求められる終盤
そして2月から3月末までの寒グレの終盤。
この時期になると、魚がいないのは当たり前の時期に突入する。
グレはおろかエサ取りすら釣れず、丸ボウズも覚悟しないといけないような時期だ。中盤のようにタナをキープしながらの釣りとなるが、より繊細に釣る必要がある。
タナも深くから探るので、仕掛けの落ちるのが早い浮力のあるカン付きウキを使うこともお勧めだ。ウキは沈ませすぎないこと。
潮が潜るポイントは積極的に狙いたいのだが、その潮に任せてウキを沈ませすぎないようにしたい。
ウキは海中にあるが、沈まず浮かずの状態をキープしながら狙いのタナを釣るイメージだ。
そして仕掛けを張りすぎないこと。
サシエサからウキまでは確実に直線になっていたいが、ウキから穂先までのミチイトは直線にせず、たるみがあるように私はしている。
ミチイトのたるみ具合で仕掛けを入れていく。
それはグレが食ったとき、穂先にアタリがくるのを回避するためだ。
食ったときに穂先にアタリがくることで、サシエサを離す可能性が出てくる。
それと穂先にアタリが出た状態でアワせると、サオがのされた状態になりやすく、バラしてしまうことがあるからだ。
わざと遊びを作ることも1つの手だろう。
シーズン終盤の狙うポイント
磯の際やシモリ周りを深く釣ることだ。根掛かりを恐れず、グレのすみかをダイレクトに狙う。
もちろん根周りの釣りはバラシが多い。しかしグレが浮いてきてくれる時期ではないので仕方ない。
魚を掛けてからは、強引なやり取りで魚を浮かせることだ。ハリスやハリも自分が信頼できるものを使いたい。
今年の寒グレはどのようになるか分からないが、浅い釣り場で良型が多く釣れる年もあれば、深い釣り場の深いタナでしか釣れないなんて年もあるので、今後の釣行が楽しみだ。
私自身最近は他の地区で釣りがする機会が多くなり、地元の釣り人と話す機会が多くなった。
そこで話を重ねていくうちに、あらためて三重県の深いタナの釣りは独特で、ご当地の釣りともいえることが分かった。
ぜひそんな釣りをしてもらい、思い出に残る寒グレシーズンにしていただきたい。
<週刊つりニュース中部版 清水督也/TSURINEWS編>