競技用エリアトラウトロッド「シルバーナ瀧TZ」の監修者であり、数々の大会で優勝している「瀧澤真一」さん。今回は新たにラインナップに加わるモデル【シルバーナ瀧TZ 51/FSL-LIMITED】を使用し、実釣解説をしていただいた。舞台は、静岡県御殿場市にある東山湖フィッシングエリア。強風に見舞われながらも、瀧澤さんの腕とロッドの優位性が随所に光る釣行となった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部・河野)
まずはボトムでニジマスがヒット
ポイント到着後、瀧澤さんはスプーンをボトムまで落とし、スローに巻いていた。この理由として、東山湖フィッシングエリアでは、水温が下がるにつれて魚がボトムに溜まるからだ。
着底後、巻き始めすぐにアタリがある場合は、数回巻く→再度ボトムを取り直すことを繰り返すと有効なアクションになると言う。そんな解説を受けている間にも瀧澤さんは、コンスタントに魚をキャッチしていた。
風の影響を受けにくいショートロッド
前述の通り、当日は非常に強い風が吹き付けていた。そんな時でもショートロッドで、かつ極細なブランクの【シルバーナ瀧TZ 51/FSL-LIMITED】は風の影響を受けにくく、安定したリトリーブを実現できていた。
文句なしの飛距離
飛距離=竿の長さと思っている方も多いはずだが、【シルバーナ瀧TZ 51/FSL-LIMITED】はそれに該当しない。しなやかなブランクな為、キャストする際にしっかりと曲げることができれば、風の強い中でも6ft台のロッドと遜色ない飛距離が出せるのだ。
リールスタンドの意味
瀧澤さんは、今回の釣行で使用したすべてのタックルに「リールスタンド」を装着していた。
「リールスタンド」の役目として、タックルを地面に置く時の傷防止の役割を思い浮かべる人も多いはずだが、実はもう一つ役割がある。その役割とは、「リトリーブの安定性を上げる」ということ。
実釣中に座ることが多い瀧澤さんは、必ず膝にリールスタンドをくっつけていた。こうすることで、「腹部のロッドエンド」、「ロッドを持つ手」、「膝につけるリールスタンド」の3点でタックルを支えることができ、リトリーブ時の安定性が飛躍的に上がるのだという。
クランクで中層を攻める
数匹スプーンで釣りあげた後、ボトム付近での反応が少なくなった為、クランクに変更して中層付近を探る作戦に。カラーはスプーンと同じくグリーングローを選択。
クランクは、着水後に数回早巻で潜らせ、その後は一定の速度でスローに巻くことが重要。
実際にこの巻き方で、ルアー変更後連続して魚をキャッチした。その後、中層付近へのアプローチで釣果を重ねていくも、風向きが変わり向かい風になった為、ポイント移動となった。
流れ出し横「オーバーフロー」へ移動
第一ポイントから右側に少し歩いた、通称「オーバーフロー」と呼ばれる流れ出しのあるポイントを選択。このポイントは、東山湖フィッシングエリアの中でも比較的水深があり、風下になる為、魚がこの付近に溜まっているのではないかという仮説から選ばれた。
中層の攻略がこの日のカギ
第一ポイントで中層付近を攻め、立て続けにヒットしたことから、瀧澤さんは「風の影響で魚が普段より中層に浮いている」と考察。
ポイントを移した後もクランクベイトを使用し、中層を攻める作戦を継続した。これが見事に当たり、一投目から30cm弱のニジマスをキャッチ。良型のニジマスに対しても【シルバーナ瀧TZ 51/FSL-LIMITED】は、全く主導権を渡さない釣りが展開できていた。
クランクベイトの有用性
今回大活躍の「クランクベイト」について、瀧澤さんは「ある程度当たるタナを見つけることができれば、一定の層を引き続けることができる為、今日みたいな日はおすすめですね」と言う。また、魚影が少ないポイントでは「グロー系」のクランクを使い、目立たせることで、魚に「見つけてもらうこと」を優先してほしいとアドバイスいただいた。
実際にスプーンを使用していた時よりも、中層をゆっくり引き続けられ、ヒットチャンスが各段に増えていた。第二ポイントでもクランクベイトを使用し、釣果を重ねていく瀧澤さん。10匹ほど釣ったあたりで、周辺のアングラーが増えた為、ポイント移動となった。