ジャミの中からヘラを釣る。管理釣り場オンリーの人からすれば厄介な釣りと思われがちだが、一部の野釣り場ではこれが主流。千葉県印西市付近を流れる六軒川もまさにこういった釣り場であり、少ない確率のなかから本命を上げる楽しさを味わえる。普段はやらないジャミ対策を施し、たまには完全野釣りフィールドに出かけてみてほしい。思わぬ良型ベラに出会えるかもしれないのだから。
（アイキャッチ画像提供：週刊へらニュース編集部）
TSURINEWS編集部
六軒川へら釣りの概況
手賀沼東部のあけぼの水門を起点に利根川へと流れる手賀川は、関枠橋約100m下流にある分岐点を境に二手に分かれさらに名称も変わる。南に分岐する細いほうが八間川（弁天川）、そして太いのが今回紹介する六軒川だ。
グーグルマップなどの地図上では分岐点を過ぎても手賀川のままなのでどちらが正確なのかは定かではないが、昔からそう呼ばれてきたので本紙でも六軒川と表記させていただく。それにしても軒と間とは実に紛らわしい（笑）。
肝心の釣況はマブナ優勢で、そこに本命が交じる展開。序盤は小マブナが主体で次第に大型化すると、ヘラ出現確率が上がるとされる。つまりマブナを嫌っていては釣りが成立しない。いかに効率よく良型マブナをハリ掛かりさせるかが釣果アップのコツと言えよう。釣果的には日並みがいいと半日で尺上前後が5～6枚で、悪いとオデコもあり得る。
六軒川ポイント図（提供：週刊へらニュース編集部）六軒川のポイント
関枠橋～八間川分岐点…北岸は根掛かりが多いので南岸のみ。
八間川との分岐点（提供：週刊へらニュース編集部）六軒大橋周辺…駐車スペースが南側右岸にあるためか南岸に入る人が目立つ。しかし橋脚周辺はチョコレート護岸され足場はいいものの、水深が深い（3本前後）ためマブナの巣窟。橋脚から離れるほど浅くなるが、それでも北岸に比べれば深い（2本前後）のでマブナ覚悟の釣りになる。
六軒大橋下流の北岸（提供：週刊へらニュース編集部）六軒大橋下流北岸の水門周辺…水門を挟んでそれぞれ2～3人が入釣可能。さらに両側の野地にも数カ所のボサ穴あり。水深が1本ほどとヘラを狙うのに適しているが、それでもマブナはくる。
所々にあるボサ穴（提供：週刊へらニュース編集部）六軒大橋下流南岸…前述した水門の対岸付近にボサ穴がいくつかあり、毎日のように数人の釣り人がエサを打っている。水深が2本ほどあるのでマブナは必至だが、ヘラも寄っているものと思われる。
六軒大橋下流北岸にある水門（提供：週刊へらニュース編集部）六軒川の釣り方とエサ
竿13～16尺、バランスの底釣り。エサは両ダンゴ。これが基本線で流れが強いからとドボンなどで止めてしまうと、たとえマブナであってもスレやカラツンが多発する。
さらにいまだクチボソ系のジャミや手のひらにも満たない小マブナのアタリが活発なので、小バリ小エサでは太刀打ちできない。むしろ大バリであればジャミ系のアタリは出にくいので、ここでの釣りは大バリを記者は強く推奨する。エサはダンゴの底釣り芯華1＋1：1マッシュ1＋水2。固まったら指が痛くなるほどよく練り込んで芯を作り、それを若干の手水で戻す。そこにダンゴの底釣り芯華を適量絡ませてボソっ気を出したものを使った。
小バリ小エサの釣りと比較するとあきらかに小マブナを含めたジャミ系のアタリが出にくく、良型マブナの確率が高かった。アタリの多くは食い上げで実釣当日にゆいいつ交じった本命1枚も食い上げアタリだった。
記者が思うに、この要因は大バリによる高比重が功を奏したと思われ、ジャミのフワフワした動きを消し去ってくれたものと確信している。
また適正号数とはかけ離れてしまうが、ジャミが多いとハリスがパーマしやすくなる。記者は1号を使用していたので、隣の大木氏に比べて圧倒的にパーマになりづらかったことを付け加えておきたい。ただし超大型の魚（コイ、レンギョなど）がハリ掛かりした時は要注意だ。
いずれにしてもジャミ対策に大バリは有効と思われるので、ぜひ試してみてほしい。
釣行メモ
・入釣料…前売り￥500（つりチケなど）、現場売り￥600。釣り台必携
・アクセス…常磐自動車道柏IC～R16を千葉方面へ。呼塚信号を左折しR6を土浦方面へ。2kg先の台田信号を右折し、突き当たりの根戸新田信号を左折。約14kg先が六軒川に架かる六軒大橋
六軒川
＜週刊へらニュース編集部／TSURINEWS編＞
