吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【クリアレイクで大型に挑戦#1】

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【クリアレイクで大型に挑戦#1】

第43回のテーマは「クリアレイクで大型に挑戦」。群馬県高崎市にある海抜1084mの榛名湖で腹パンの大型にチャレンジする。取材日は6月27日(火)。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)

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淡水の釣り ヘラブナ釣り

榛名湖の概要

ジメジメした梅雨時こそ、クリアレイクのおける大型狙いの好機と誰かが言ったとか言わないとか(笑)。

今回は吉田にとって初参戦となる榛名湖だ。まずは概要から。

群馬県高崎市榛名湖町にあり、水面標高は1084m。この時期でも早朝や夕方、曇天・雨天だと防寒着が必要なほど気温が下がる。遠浅地形のため、通常の陸っぱりではなく立ち込み台を使ったほうが有利。アベレージサイズは40~43cmだが尺半クラスも多数交じり、日並みがいいと50cm級も顔を見せる。

トップシーズンは毎年GW~6月上旬だが、7月上旬くらいまでは腹パンの大型が狙える。水色はクリア系。大きな流れ込み河川がないため、かなりの大雨でも濁ることはあまりない。

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【クリアレイクで大型に挑戦#1】榛名湖の概況(作図:週刊へらニュース編集部 関口)

釣り方的には河口湖と似ているが、地形変化が乏しいためポイントが絞りにくい。キモは藻の有無。よって藻の位置を把握することこそ、好釣果への第一歩と言える。なお、よほどの好条件でもない限り超長竿が必須。

何の情報もなくポイントもわからないまま、いきなり初挑戦の吉田に釣って見せろ、と言うのもあまりに酷。今回は同湖に明るい助っ人・高西氏に協力を仰いだ。よって最大の難関であるポイント選定はもはやクリア。あとはどの位置に台を置いて、何尺の竿を振るかというところから取材を始めさせてもらう。

まずは藻の位置を把握

吉田が案内されたのは同湖西岸にある榛名高原学校前。カッターボートが複数係留されている施設から100mほど北のエリア。沖に藻があり、その周辺を腹パンベラが回遊しているとのこと。なおシーズン初期の好ポイント・大石前は、この時期になると藻が伸びすぎて、ほぼ釣りにならないらしいあ。

吉田康雄

「藻の周辺を狙うのであれば、まずは藻の位置を把握しないとダメなわけですね。となると台より先に竿か!?」

 

高西氏

そういうことになりますね。超長竿は持って来ましたか?」

 

吉田康雄

「はい。27尺までは準備してきました」

 

ウエーディングスタイルに身を包み27尺竿を片手に、足元に注意しながら慎重に沖へと立ち込む吉田。そのあとは、台を置ける水深まで進み、板オモリをグルグル巻きにしたウキなし空バリ仕掛けで、正面左右を入念に探る。

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【クリアレイクで大型に挑戦#1】吉田の台は特注品(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

藻のおよその位置が見つかったら今度は本格的に釣り台を設置するのだが、せっかく見つけた藻の位置がわからなくなってしまっては元も子もない。そこで沈んでいる岩石などを利用してマーカーとするが、吉田は先ほどの穂先から外した仕掛けにウキを付け、適当に水深を合わせてマーカー代わりにしていた。

高西氏

なるほど、その手がありましたね。さすが吉田さん」

 

吉田康雄

「いえいえ、とっさに思いついたものですから」

 

立ち込み台を設置

ところで通常立ち込み台と言うと洗車台の改造版や専用の販売品を使うが、吉田は普通の台を大型化した特注品。大人2人が座れるほど広大な座面だが、足がハの字にならないので安定感にやや欠ける。

吉田康雄

「20年以上も前から使っているので自分的には怖さはないのですが、足を極限まで伸ばすとちょっとグラグラしますね。座ってしまえば問題ないのですが」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【クリアレイクで大型に挑戦#1】台を担いで歩く(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

通常の釣りと比べて、台を設置するまでに時間を要するが、ここをおろそかにして藻のないエリアで釣りを始めてしまうと、あとで後悔することになる。さすがにそのへんのところは吉田も理解済みらしく、結局湖面に足を入れてから荷物を釣り台にすべて運び終えるまでに1時間弱もかかってしまった。

吉田康雄

「もはや汗だくです」

 

しかしここで油断していると汗ばんだ服を朝の冷気で冷やされ寒さが襲う。6月末とは言え、高地の釣りでは寒さ対策だけは万全で挑みたい。

次回も「クリアレイクで大型に挑戦」です。

<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
榛名湖
この記事は『週刊へらニュース』2023年7月7日号に掲載された記事を再編集したものになります。