大阪湾奥、春のアジング。毎年じれったい春の釣り物が、ようやくスタートしたようだ。さすがに5月に入って気温も水温も安定してきたので、この日は来るだろうという予感があった。しかし思ったようには釣果が伸びず、とはいえ感触は得た釣行をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
当日の状況
新月の大潮周り、日が暮れてからは建物の灯りのおこぼれをもらえるようなポイントを釣り場に定めた。私以外にはアジングのアングラーはいない。みんなバチ抜けのシーバス狙いだ。ただこの日は厳しかったようで、シーバスを釣り上げた人を目にすることはなかった。
夕刻スタート。まだ陽がある時間から竿を振っていく。そのうち、厄介なことに風が強くなり始めた。身体の正面で受ける北西の風。一応長袖を着てきたのだが、少し寒い上に、さすがに4mくらいの風だと海中のリグの存在感が希薄になる。辛い。
アタリが出るまでキャスティング
しかしこの日は辛抱強くキャストし続けた私に運が回ってきた。19時前、一度中層のレンジで、触った。大きなワームを見せて目立たせた甲斐がある。だがあまり魚のサイズ的には大きくなさそうだったので、小さなワームにかえて、もう一度通す。
よし、うまいこと釣り上げるところまでいった。思えば、今年はじめてのアジとなる。しかし、まったく自分自身嫌になるのだが、この日はフィッシュグリップを忘れてしまい、写真も上手に撮れないし魚にかかったハリも外せない。ここで要らぬタイムロスをしてしまった。もったいない。
サイズは豆といっていいレベルだが、居着きの金の体色を帯びている。
うかつなリリースで爆スレ
サイズには物足りない思いがありつつ、今季の居着きアジの動き出しをつかまえることができた。そこに一応満足しながら、釣ったアジをリリースすると、それだけで場が簡単にスレてしまった。密度の薄い群れのようだ。その後もたまにアタるのだが、掛けきれない。ずいぶんと散ってしまったようだ。
――後にも散々思ったことだが、フィッシュグリップを忘れた、という基本的なポカが自分自身の釣りを悪くしていたのだと思う。「どうせアジをつかめないなら、そんなにたくさん釣っても面倒なだけだ……」みたいな。そういう心持ちで魚が簡単にくるわけはない。
回収バイトを拾って追釣
複雑な気持ちで釣りを続けたところ、今度は、足元にアタリが出始めた。おそらく釣り場に向かって吹く風に乗ってプランクトンが運ばれてきて、そこにアジが溜まりだしたのだろう。足元のアタリを拾うアジングに切り替える。
しかし、それもここまでかな、と思ったところで、回収したリグに急にアジが飛びついてきた。こいつが最後の1尾となった。結果2尾。まあ最後に釣れてよかったが、本当に回収間際だったので魚の引きも何も味わう間がない。十分な成果を得たという感じはしない。
ところで、この写真にこっそりと映った、ジグ単リグがある。釣り場ではまったく気付かなかったのだが、おそらくこのリグは、私が以前置き忘れていったものだ。冬の豆アジングで使った。それから約半年間、なんとけなげなことに、雨の日も風の日も堤防際で岸にへばりついていたというのか……!今度行ったら回収してやろう。
次は回遊を狙って
今回のアジングでは、釣り場と定めた場所に回遊の群れが来る、いわゆる「回遊待ち」という釣り方をした。しかし、居着きが反応し始めた時間を考えれば、春の大型の群れは、まったく別の場所に回ってきたのかもしれない。そいつらを追えばさらに釣果を減らすリスクもあるが、待ってもこの程度のアジしか釣れないなら、今度は回遊を追ってみようと思う。
それにしても、この日が抜群にいい潮周りの釣果なのだから、春のアジは難しいのだなと再認識する。これが、季節が去ってみれば「最低の釣果」であることを祈るばかりだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>
大阪湾奥