釣り人の感覚だが、「南方系の魚種の生息域が北上している」。確かに南の海に多い魚を頻繁に見るようになった。今回は実際に釣り上げた場所などに迫ってみた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
ゲスト紹介
まずは今回のゲストから。ここ20年ほどでよく釣れるようになったのはグルクン。かつては沖縄や鹿児島県南部の離島でしか釣れなかったが、最近は鹿児島県北部や宮崎県南部、熊本県南部でも見かける。
いずれも沖磯でのフカセ釣りで。回遊ルートは不明だが、3月中旬から見え始め、5月にはクーラー満タン釣れることも。だが、7月ごろにはピタリと姿を見せなくなる。
ホントにグルクン?
このグルクン、よく調べると2種類いるそうで、九州南部で釣れているものはニセタカサゴだそう。
見分け方が非常に難しく、グルクン特有の黄緑のライン(縦じま)が側線により近いほうがニセタカサゴで、側線とラインが離れているのがグルクンだとか。ただ、「ニセタカサゴ」と呼ぶ人はいない。
そのほか
そのほかではアカオニナマコやフエダイ(白星のシブダイ)も生息域が北に広がっている気がする。どちらも九州南部に多い魚類だったが、熊本県の外海や大分県南部の磯でも釣れたことがある。
ちなみにアカオニナマコは、たまたまハリに掛かり、そのデカさに驚いた。
フエダイは南のものよりも小ぶりだが、地元渡船の船頭は「高級魚だよ。最近では珍しくない」という。
食味は?
それでは食味に迫ってみよう。まずはニセタカサゴから。新しいうちは刺し身で最高。塩焼きや煮付けなども美味。ただし、足が早いので新鮮なうちに。
アカオニナマコは硬くて味気ない感じ(個人的)。「茶ぶりナマコ」など手を加えるといいだろう。フエダイは言うまでもなく、夏磯の美味魚だ。
まとめ
今回紹介した南方系の魚類と釣れたところに関しては、あくまでも個人的な体験。私の知らないところ(地方)では、もっと昔から生息していたのかもしれない。
<松田正記/TSURINEWSライター>