第36回のテーマは「野でダンゴの底釣り芯華単品!」。上っ調子の魚に踊らされ続ける吉田。釣り座移動を経てどうにか1枚はモノにしたものの後続はなく、再びドツボにハマってしまった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
上っ調子の魚に苦戦
田貫湖・北側のエン堤で竿15尺でタチ2本強の底釣り。エサはダンゴの底釣り芯華単品。
6時にエサ打ちを始めた吉田だったが、9時30分までノーフィッシュ。何度かウキは動いたものの単発で、久しぶりに動いたかと思うとスレや空振りだった。
「かなり上っ調子ですね。水面下にはチラホラ魚影も見えてますし」
なーんだ、わかってるじゃない。だったら何でエサに手水なんか打ったの。開きをよくしたら余計に上ずりを助長するだけなのでは?
「まさかここまで上っ調子とは思わなかったので、いつものように手水を打ってしまいました」
で、当然修正しているんだよね?
「はい。気づいてからは置きダンゴになるように心がけています」
置きダンゴで対応するも……
置きダンゴ?
「エサの表面を滑らかにして丸く整えたら、ハリを上から差し込んでチモトは押さえないで打ち込むんです」
なるほど。途中のバラケ性を抑えつつ、底にダンゴを置いてくるってやつね。しかも、チモトを押さえないからハリ抜けがよくなり、エサを切っても舞い上がりづらい。
「なんですが、それでも上ずってきますね」
そうなんだよ。おそらく田貫湖で底釣りをした経験がある人なら、一度はハマる悩みのタネなんだよね。吉田なら何とかしてくれるかなって思ったんだけど、やはりドツボにハマったか(笑)。
でもね、これって毎度のことなんだよね。それに並びの底釣りは皆が不調でしょ。釣れているのは吉田の右隣に入った角麩セットの宙釣りをしている人だけだし。
「はい。さっきからうらやましくなるほど、いいヘラを釣りまくってます(汗)」
移動して1枚キャッチ
感心している場合かよ〜。隣で角麩セットのバラケを打たれたら、この先も苦労するだけだぜ。幸い左のほうはガラ空きなんだから、せめて移動くらいしてもバチは当たらないんじゃない?
「いいんですか? 移動しても」
もちろんだよ。ここは管理じゃないんだぜ。それにカメラアングル的にも、移動してもらったほうが撮りやすいし。
「ではお言葉に甘えてそうさせてもらいます」
10時に再開。すると、わずか2投目で第一号がヒット。すかさず小声で吉田が言う。
「移動してよかった」
そんなもんなんだよ。これまで何人ものインストラクターの取材をやってきたけど、誰もが移動を面倒がるんだよね。恥ずかしいのか何だか知らないけど、別に野釣りなんだし空いている所に移動しているわけだから、何の問題もないと思うんだよね。さあ、これからこれから。
ちなみにここまでの釣況は並びの底釣り組でいい人1~2枚で、多くが苦戦を強いられていた。好調なのはへの字の宙釣りで、まさに入れ替わり立ち替わり竿が立つ状況だった。
1枚目を釣った吉田もその後はまた糸ズレやスレに悩まされ、八方ふさがりの状況。どう見ても現況では宙釣り有利。絶体絶命のピンチを打破する策はあるのか。
吉田の奮戦は続く。
次回も「野でダンゴの底釣り芯華単品」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
田貫湖
入釣料¥700、中学生以下¥100(現場徴収)。釣り台必携。