三重県・紀東磯は、3月に入り口太グレの産卵期に入ったのか良型の釣果が落ちてきた。尾長グレは期待できるが、かなり潮に左右される。そんななかでも「もしかして良型口太グレ?」を夢見て3月10日、お世話になる三重県尾鷲市の大ちゃん渡船を訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・武田英敏)
尾鷲の沖磯でフカセ釣り
午前6時に出船、船長にどこに行くかと聞かれて割亀ハナレを希望した。乗っ込みクロダイ、あわよくばミドル級の口太グレ、さらに産卵遅れの良型の口太グレを狙う。湾内はナギ状態で少し波気が欲しい感じだ。
割亀ハナレは、私がグレ釣りを始めた二十数年前に通い続けた。いつもたくさんのグレが確認でき、見えるグレを食わせようと練習した。思い出の磯で、今季絶不調の寒グレシーズンのヒントが得られるか。
まきエサは、生オキアミ6kgと配合エサ(マルキユーの新製品ニューグレパワーV11、遠投ふかせスペシャル、イワシパワーグレスペシャル、沖撃ちスペシャル各1袋に大物にこれだ)をブレンド。さしエサは、マルキユーのスーパーハードのM(一部に活性起爆材グレを添加)、くわせオキアミV9のM、特鮮むきエビ、生オキアミM。そして各さしエサにはアミノ酸α大漁ボトルを添加した。
投入前に投石向きにまきエサをまいて海中を確認すると、25cm級のグレの反応あり。そして数分後には35~40cmオーバーのグレも反応してきた。
25cm口太グレキャッチ
午前6時45分に開始。ウキは釣研K6の00号から。50cmほどの半誘導で、なじめばゆっくり沈んでいく。見えているグレは無視して15m沖から狙う。投石向きに引かれていく最高の潮で、底潮も同じ方向に動いている。
ウキが見えなくなったところで、いきなりサオ先をひったくるアタリにアワセを入れた。良型のようで左側のシモリに突進する。なんとか浮かせにかかったが、もう少しのところでハリ外れ。すぐに仕掛けを投入するが、さしエサがまったく残らなくなった。
見えているグレ付近を狙ってウキを固定にするが状況は変わらず。Tランサーの00号に変更するがアタリが取れない。ハリから1mの所にハリスウキを付けると、やっとアタリをとらえてフッキング。25cmほどの口太グレをゲットした。
良型グレヒットも悲劇が……
このパターンで入れ食いかと思えたが、同型を2匹追加したあとは、まきエサには反応するがさしエサが残りだした。釣りパターンを変えようと大征黒の沈めで遠投するがノーフィッシュ。ハリスを1.2号、ハリを一刀グレ4号に変更して開始時の仕掛けにすると、ウキが見えにくくなったところでヒットした。
良型のため前方のハエ根に注意する。ハリスが当たっているので慎重にやり取りするが張り付かれてしまった。10秒ほどで魚が動きだし、再びやり取り開始。ウキが見えかけたところで最後の締め込み、ハエ根擦れでラインブレイク。
午前9時を過ぎたころから、まきエサをまいて15秒で25cmのグレ、その10秒後に30cmのグレ、さらに10秒後には40cmオーバーのグレが、海面50cmほどまで浮いてきて反転するヤル気反応。
まきエサ、仕掛け投入をいろいろなパターンでタイミングを変えていくと、アタリウキがすごい勢いで消し込まれた。良型の本命がヒットするがハリ外れ。おまけにウキがロッドに当たって嫌な予感が……。次に30cm弱の尾長グレがヒットしたときに折れてしまった。
予備ザオに交換して再開。23cmの口太グレが数匹ヒットするが、サイズアップが望めない。