1月2日、毎年恒例の初釣りに三重県鳥羽市相差の魚勘丸でトンジギに出かけてきた。今年もいい運に恵まれ、時合いには船中連鎖でトリプルヒットなど連発、ボウズなしの全員安打となった。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・峯 卓)
魚勘丸でトンジギ釣行
毎年1月2日に初釣りに行くと決めてから何年になるだろうか。そしてこの10年近くは、ずっと三重県鳥羽市相差の魚勘丸で楽しんできた。もちろん船長と懇意にしているのもあるが、彼の息子である陽翔(はると)の存在が大きかった。
出会ったころはまだ小学生。1年も欠かすことなくクソ寒い新春の海に付き合ってくれた彼も、ついに15歳。県外の高校への進学を予定しているというではないか。穏やかな的矢湾と豊かな志摩の海でのびのびと純粋培養された彼も、いよいよ大きな世界へ一歩を踏み出していく。
彼との釣りも今回でいったんお休みとなろうが、ジギングでブリやサワラを仕留めたり泳がせでハタ類を狙ったりと思い返せばさまざまな釣りを楽しんできた。この数年はビンチョウ(ビンナガ)をジギングで狙うトンジギに出かけてきたが、今年も景気付けにハイリスクハイリターンで新年を寿(ことほ)ぐとしようじゃないか。
夜も明けぬ早暁の港に集合した8人の常連客。新年早々皆々さまおヒマですねー!とカマしてから船に乗り込む。もちろんお前が言うなの返答はもれなく全員から頂戴している。
当日のタックル
ポイントまでは40分ほど、朝イチは食いが良いのでタックルは先に組んでおく。
タックルは、PEラインライン3号にリーダー80lb、ジグは波風緩めのこの日の海況なら350、400gで問題なさそうだ。
ひと流しめの最中に鳥が沖に向かい始める。それを見た誠司船長素早く船を回す。グルグル回る鳥の下を、ベストなライン角度が保てる速さで船が流れていく。船長が嬉々として「50m!たくさん映ってるで!はよ食わせんかい!」と叫ぶ。
ファーストヒットは10kgビンチョウ
このシチュエーション、食っちゃうよねーと考えながらゆったりワンピッチで指示ダナまで上げてきたところでゴチンとヒット。2年連続ファーストヒットいただきました!
浅いタナで食わせたのでよく暴れてくれた魚は、10kgほどのビンチョウ。デカ過ぎず、チビ過ぎずのいわゆるちょうどいいサイズってやつだ。年末から好調を維持する志摩沖は、その後も次々とヒットを生みだす。
船長にアベレージサイズ
ミヨシに立つ陽翔も、タモ入れの合間にサッとサオを出してサクッと釣り上げている。好きなお菓子の話で熱く語り合っていた少年が、今はたくましく夢に向かって進もうとしている。頼もしくまぶしく感じると同時に、時の流れの早さは残酷だ。
だって俺、今でもお菓子の話が、小学校の話が聞きたいんだ。マグロなんて1匹ありゃ十分。後は彼ととりとめのない話で盛り上がろうか。