ハゼ釣りから超深海釣りまでこなす釣り人が【釣り場で体験したちょっといい話】

ハゼ釣りから超深海釣りまでこなす釣り人が【釣り場で体験したちょっといい話】

「人間一人では生きてはゆけません。必ず誰かの世話になり、他人を傷つけながら生きていくのです。それが人生です」瀬戸内寂聴さんのこの深い名言、釣りをしていて幾度か思い出すことがありました。今回は感謝をテーマに、ちょっと過去を振り返ってみようと思います。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

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尾崎大祐

埼玉県在住。二児のパパで趣味はサラリーマン。釣りをはじめとした食材採取に全精力を注いでいます。

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ハゼ釣りで1年越しの感謝

最近はあまり行かなくなってしまったのですが、父が元気だったころはよく江戸川区を東西に流れる船堀新川という運河に出かけていました。ここはダボハゼが多く、単純にハゼを釣るだけならやや苦戦を強いられることが多いポイントなのですが、近くに朝10時からやっている格安の居酒屋、通称せんべろがあることから、むしろここが目当て。ま、親子そろって「のんべぇ」でして(笑)。

ハゼ釣りから超深海釣りまでこなす釣り人が【釣り場で体験したちょっといい話】こちらはのんべぇ親子思い出の店(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

見知らぬ親子

さてある日のこと。釣り開始からポツポツと数を重ね、あとはせんべろの開店時間までの消化試合、といった雰囲気になってきたころ、お母さんとその息子さん(小学校3~4年生位?)の2人が近くにきて「何が釣れるんですか?」と声を掛けてきました。何やら最近近所に越してきたらしく、息子さん釣りに興味がありそう。そしてお母さん釣りをやらせてあげたそう。なんとなくその場のノリで「やってみない?」。

こういうのって、親切のつもりで声をかけても、相手にとっては余計なお世話であることも否めないので、私はまずこういうことをしないのですが…この日は何故かサラリと言ってしまいました。息子さんニッコリ、お母さん「ありがとうございます!」

ハゼをお裾分け

10分位、3匹釣った所で、お母さん気を使い、「そろそろ行きます」せっかくなので、息子さんが釣った3匹と、それまでに釣った約30匹も持たせてやることに。後で父に話すと「俺のも持たせてやればよかったのに」。ま、あまり持たせても逆に大変だろうし。

ハゼ釣りから超深海釣りまでこなす釣り人が【釣り場で体験したちょっといい話】ハゼ(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

翌年に再会

翌年。毎年恒例のせんべろ、ではなく、船堀新川に2人で行き、ハゼ釣りをしていると、「こんにちは~」なんと昨年あった親子に再開。しかも、2人とも釣り竿を持っていました。なんでも、昨年渡したハゼで作った天ぷらが美味しかったようで、釣具屋さんに行って道具を揃えたとのこと。「あっちの方がダボ少ないですよ!」もう、かなり通っている様子でした。「後で行ってみます!」。

わざわざコンビニに行って、缶コーヒーを買って差し入れしてくださり、改めて「あの時はありがとうございました」とお礼を言われてしまいました。いやいや、こちらこそたっぷり心を豊かにさせてもらい、逆に感謝の気持ちでいっぱい。ありがとうございました。

ハゼ釣りから超深海釣りまでこなす釣り人が【釣り場で体験したちょっといい話】ヘチはダボハゼが多い釣り場(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

釣りで経験したありがとう

色々と過去を振り返りながら、これまで経験した多くの感謝を3つに絞って書かせていただきました。勿論、いいことばかりではなく、不快な出来事もあったり、逆に迷惑をかけてしまったこともあったり。でもやっぱり、感謝することの方が圧倒的に多かったかな。

釣りは私にとって人生そのもの。冒頭に書かせていただいた瀬戸内寂聴さんの名言、釣りに置き換えると正にピタリとはまります。初心者だった私も、今ではベテランの域に差し掛かってきました。今後はこれらの経験を「感謝」の意を込めつつ、読者様にとっての有益な情報として、時には笑いを交えながらこのページで発信できればと思う、今日この頃です。


<尾崎大祐/TSURINEWSライター>