トラウトフィッシング愛好家が語る【カーディナル33の存在感と魅力】

トラウトフィッシング愛好家が語る【カーディナル33の存在感と魅力】

カーディナル33は1975年にスウェーデンのABU社から発売されたスピニングリールで、日本の渓流にマッチした性能から日本のトラウトアングラーに支持されて、これまで何回か復刻されているリールです。今回は一愛用者として、このオールドリールの魅力を紹介します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

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小峠龍英

少年時代より雑魚釣りからバスフィッシングなど様々な釣りに親しみ、北海道移住をきっかけにトラウトフィッシングに傾倒。4月から川が凍るまで時間を作っては足繁くフィールドに通っています。

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トラウト ルアー&フライ

渓流釣りに「カーディナル33」

筆者のトラウトリール遍歴は管理釣り場でのカーディナル2 S1000から始まり、カーディナル2 SX2000、ダイワ レブロス2500SH(ハイギア)からの現在のカーディナル33(復刻)と先祖返りしています。

渓流ミノーイングが定番化した流れでリールはハイギアを推奨されていることが多いですが、個人的にはこのカーディナル33一択です。

トラウトフィッシング愛好家が語る【カーディナル33の存在感と魅力】著者が愛用しているカーディナル(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

現在のリールにはない、圧倒的な存在感

カーディナル33はその性能こそ現行機には及ばないものの、そのデザインは存在感に満ちています。個人的にはインスプールとスターンドラグシステムを採用している事がデザインを際立たせていると考えています。

シンプルで堅牢なボディに搭載されたウォームギアも非常にシンプルで頑丈です。筆者のカーディナルも渓流でガンガン使われていますがサビも傷もありません。自分の手に馴染むにつれてさらに愛着が湧いてくるのです。これは過去に使っていたリールでは感じることのなかった感覚です。

トラウトフィッシング愛好家が語る【カーディナル33の存在感と魅力】シンプルで圧倒的な存在感(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

豊富なカスタムパーツ

性能面では現行リールに劣るカーディナル33/3シリーズですが、各部をカスタムすることで非常に使い易くすることができます。各社からドラグノブやハンドルのようなドレスアップ系から、強化ベイルスプリングにラインローラーといった性能向上やトラブル軽減のためのパーツと幅広くリリースされています。オリジナルの見た目を維持しつつ性能を向上させるも良し、自分好みに見た目や性能を大きくいじるのも良し。

ちなみに筆者はハンドルをROBOハンドル(NSクラフト)に替えており、そもそもカーディナルを使ってみたくなったきっかけがNSクラフトさんのハンドルでした。他にもスプールをAvail社製、ラインローラーはIOS製のものに替えたことでPEラインの使用にも十分耐えうる仕様になりました。

またメンテナンスの際にネジを破損してしまったので、ついでに全てのネジをAvail社製のチタンスクリューに替えた事で軽量化と耐久性の向上を果たしました。アフターパーツの入手が悩みの種であるオールドリールですがここまでカスタムパーツが豊富なのはスピニングではカーディナル33/3シリーズだけでしょう。

渓流において必要十分な性能

筆者はこれまで2シーズンをカーディナル33で渓流を釣り歩いてきました。よく目にするこのリールの評価の一つに”ローギアなので実は渓流トラウトには不向き”がありますが、個人的には「?」が付く評価です。

筆者も以前ダイワのレブロス(ハイギア仕様)を愛用していたので渓流ミノーイングでのその有用性は完全同意ではありますが、ではカーディナルがミノーイングに不向きとは思いません。確かに流れの速いポイントをアップストリームで引いていく場面ではリトリーブが少し”忙しく”なりますが、慣れれば問題ないレベルです。また微妙なニュアンスの”食わせの間”を作る時はローギアの方が個人的にやり易いです。

カーディナル33はオートベイルリターンシステムを採用しており、現代のリールのように手動でベールを戻すことができません。その機能のおかげでスピニングリールの基本的な操作、キャストからフェザーリングまでの一連の流れが自然に身に付きます。というより出来なければこのリールを使いこなせないのでこの動作をしっかり身につけることでライントラブル軽減や繊細なキャスティングスキル習得に繋がります。

またノーマルでのドラグ性能はいいとは言えないものですが、ドラグスプリングプレートをもう一枚追加するだけかなり改善でき、現に50cmクラスでベストコンディションのニジマスや遡上アメマスのロケットダッシュにも十分対応できます。

トラウトフィッシング愛好家が語る【カーディナル33の存在感と魅力】必要十分な性能で初春アメマスをキャッチ(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

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