タチウオパターンの青物を攻略するには、タチウオを強く意識したジグ選択、ジャークを行う必要がある。今回、タチウオパターンの基本とともに、テイルウォークのフィールドスタッフ和田勝也さんと訪れた兵庫県明石沖での実釣を通し、同社から発売されたタチウオパターンに先鋭化された注目のロッドを紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・五井)
タチパターンのメッカ明石沖で実釣
和田さんと兵庫県の明石沖を訪れたのは11月1日、乗船したのは同県明石市にある明石港出船の愁輝丸(しゅうこうまる)。出船後、船は明石海峡大橋周辺のポイントへ。直近ではすでにタチウオをベイトとする青物の釣果が上っていた。
しかし、風波とも非常に激しく、海峡に生じた速い潮流と波が相対して海面はドタバタ状態。ゆったりとジグを操作し、フォールの間で食わせるタチウオパターンには不向きな状況だった。
注目ロッド『ジグフォースSSD 瀬戸内EDITION』
和田さんは、今秋テイルウォークから発売されたロッドJIGFORCE(ジグフォース)SSD C603/FSL瀬戸内エディションでスタート。細身のロッドだが、MAX240gまでのロングジグをゆったり操作するのに適したトルクを備えたベイトロッドだ。
同氏がベイトタックルを選んだのは、潮が速く複雑で、海底の起伏が激しいこのポイントで正確に底を取り、かつフォール時の魚からのコンタクトを確実に感知するのが目的だ。
明石沖のポイント攻略は難易度が高いと聞いていたが、タフな条件下では一層顕著だ。船をタテており、水深もわずか30m台なのにラインが逆舷側に入り込んだり、真後ろに流れたりと潮流は複雑。おまけにボトムは山あり谷あり。
このような状況下では着底やライン放出速度の変化がわかりやすいベイトタックルが必須。単なる好みではなく、根掛かりやライントラブルで時合を逃さないためにも、タックル選択は適材適所が必要だ。
メジロにハマチがヒット
ゲームを開始してしばし、ポツポツとメジロ(ワラサ)が上がったが、海上は相変わらずの荒れもようで、オマツリも多い。一旦条件が穏やかな地点に移動することになった。
入ったのは、淡路島をすぐ目の前に臨む水深20m台の場所。ここで、和田さんはスピニングタックルに変更。ロッドはJIGFORCE(ジグフォース)SSD S633瀬戸内エディション。
スピニングタックルでハマチ
スピニングに変えた目的は、言うまでもなくキャストして斜めに広く探るため。このほかタチウオパターンにおけるスピニングの利点は、ベイトよりも大きなふり幅でロッドを操作し、ジグのリフトとフォールの幅を大きくして食う間を長く取りたいときに出番となる。
ちなみに、S633のティップはロッドを振りかぶった際や、ロッドを下げている際中にティップの変化を捉えやすいよう、視認性の良いレッドの塗装が施されている。
トーン、トーンというリズムで斜め引きする和田さん。魚からすぐに返事がきた。
ジャークとジャークの合間、ジグがフォールに移ったところでモサッとヒット。キャッチしたのはハマチ。低反発なロッドの特性を活かし、乗せるようなヒットだった。