長らく不漁報道が続きすっかり高根の花となっていたサンマ。しかしここにきて急に豊漁を迎えた場所があります。
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今後はどうなる?
サンマは冷水温を好む魚で、表面水温が12~18℃の海域が主な漁場となります。そのため季節が進行し海水温が低下するにつれて、漁場は南に移動していきます。
例年だと、8月中まではロシア海域~北方領土付近が漁場の中心となるものの、その後は南下し、9~10月ごろから道東海域で獲れ始めます。仮に今年それより少し遅れているとすれば、今後はよりサンマの群れが南下し、12月ごろには東京市場への入荷も多い「三陸沖産」のサンマが豊漁となる可能性はあります。そうなればここ数年と比較して多少買いやすい価格となるかもしれません。
ところで、もし仮にサンマの漁期が年々遅くなっていくのであれば、今後はサンマは冬の魚と呼ぶべきものになるでしょう。その場合は漢字名も秋刀魚ではなく「冬刀魚」にするほうが実情に即しているといえるかも……?
<脇本 哲朗/サカナ研究所>