マルキユーインストラクター・吉田康雄に与えられた使命は、まさに挑戦。「先生」になんてならなくていい。いつだってどこだってザ・チャレンジ! 第2回は埼玉県白岡市にある週刊つりニュース協定・隼人大池での底釣り実釣編パート1。取材日は熱中症警戒アラート発令寸前まで気温が上昇した8月23日(火)。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
埼玉県・隼人大池で実釣編
旧池の釣り座34番に座った吉田。1席空けた右側には隼人大池愛好会所属、マルキユースタッフの成井氏(以下敬称略)が並ぶ。
「吉田くんの記念すべきへらニュースデビューと聞いて、いても立ってもいられず同行させてもらいました。今日はよろしくお願いします」
「本当は冷やかしに来たんでしょ。ボクの隣でバクバクにして『何だ口ほどにもないな』くらいに言われて」
「あれ? よくわかったね(笑)」
「長い付き合いですから(苦笑)」
ところで成井さん、隼人でこの時期、底釣りってそもそもありなんですかね?
「釣るなら(勝ちたいなら)宙釣りでしょう。でも底だって、それなりに釣れますよ。釣り方とエサが決まれば、宙ではなかなかお目にかかれない巨ベラも出ます。ただしジャミやら上ずりやらで難易度が高い」
そうですか。それを聞いて安心しました。今の時期、宙のダンゴをやらせれば吉田さんクラスなら相当釣るのは容易に想像ができますから。でもそれでは面白くないと思ってテーマを底釣りオンリーにしたんです。
実のところ底釣り縛りに関しては事前に成井に話してあり、同池に不慣れな吉田に代わってのポイント選定だった。ポイント選びを釣れなかった時のいいわけにしたくなかったというのもあるが、そもそも底釣りに不向きなポイントに入ってしまったら、いくら腕利きの吉田でも取材成立はおぼつかない。ゆえに今回の釣り座選びは成井に一任したわけだ。
「これで釣れたも同然だね」
「はい。任せてください!」
プレッシャー跳ねのけいきなりヒット
12尺竿を継ぐと、穂先からウキ1本残しで底が取れる。道糸とハリスのジョイント位置は竿尻いっぱい。ハリスの長さは上40cm。エサは定番の夏冬マッハ。タナは上バリトントンからトップ2~3節ズラシ。
暑くなる(パラソルを差す)前に正面から写真を撮りたいから頑張って早く竿を絞ってね。
「いきなりプレッシャーかけますね」
この程度のゲキでおじけづくようではこの先やってられないよ(笑)。いいから早く絞って! もうすでに汗が噴き出ているんだから(汗)。
そうは言ってみたものの宙と違い底釣りは徐々に時合いを作っていくのがセオリーだから、いきなり絞れとはムリな注文か(笑)。
ところが記者が吉田の正面(対岸)に座り下を向いてカメラのセッティングをしていると「関口さーん!」と呼ばれ、満面のドヤ顔で竿を絞っていた。これには隣の成井からも「役者だね」とお褒めの言葉。その後もポツポツと竿が曲がり、おかげでパラソルなしのヒットシーンは大方撮れてしまった。
釣る人だとは聞いてたけどこれほど本番に強いとは思わなかったよ。さすがだね!
「いえいえ釣った本人もビックリです(笑)」
有言実行で良型続々
でも何だか普通の展開すぎる。これでこのままさらにバクバクになってしまっては、流れ的にも面白くない。すると、それを察したのか隣の成井から注文が入る。
「でもちょっと小さいね。どうせなら、これぞ隼人の大型と呼べるような魚を釣ってもらわないと。ここの底釣り常連が見たら、そんなの釣ったうちに入らないよ、くらいのことは言われちゃうよ」
「そこまで言うなら釣って見せてくださいよ。愛好会なんでしょ」
すると有言実行とはまさにこのこと。アタリ出しこそ吉田よりも遅かった成井にエンジンがかかると、吉田が釣った魚などまさに小ベラと思えるような良型がポツポツとタマ網へ滑り込む。
ヒットペースこそポツポツの領域だが、アベレージサイズが吉田とはまったくの異次元。ちなみに竿は吉田と同じ12尺でタチもほとんど変わらない。ウキもパイプで、いわゆるノーマルなバランスの底釣りだ。
すると吉田が「エサの色がボクとは違い茶色系ですね」とポツリ……。
次回も「夏の底釣りってあり!?」をお届けします。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>