一般に釣りに良い潮ではないといわれる若潮に、LTシーバス釣行に向かった。場所は大阪南港の有名ポイントだ。しかし残念ながら、活性が高かったのはシーバスではなかった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
当日の状況
釣行日は6月9日。若潮の下げで、あまりいい条件ではない。空は晴れていたが、バチの姿も海面に少なかった。しかし、この春から初夏はシーバスがかなりアタっているので、そこまで条件問わず食うのではないかと、仕事終わりに車を走らせ、平日なのをいいことに、場をほとんど自由に使いながら釣った。
午後6時半頃、釣りをスタート。まだまだあたりは明るいので、しばらくメタルジグを投げながら遊んだ。すると、ハク(ボラ仔)がヒット(?)。水面下でこの時間にばしゃばしゃやっているベイトフィッシュは、ハクらしい。
ワンタックルで立ち回り
今回はLTタックルのみで釣った。メバルロッド7.5ftに2000番リール、PEライン0.3号に6lbリーダーを90cmという、私的にLTシーバスの決まったセッティングだ。今年から始めた釣りなのでまだ研究途上だが、今のところ掛けた魚はすべて獲りきれている。
時合いにはバイトがなかった。若潮はこんなものだ。筆者のメインの釣りでもあるアジングでも痛感しているが、悪い潮といわれる潮はやはり釣っていても実感的によくない。
宵闇から食いが立つ
日没後、30分ほどしてばしゃばしゃと水面を割る音が響き出した。小さなフローティングミノーにちょこちょことアタリが出始める。乗せきれないなと思っていたら、突然ルアーを引ったくった魚が跳ねた。小さい。ファーストフィッシュなので、一応バラさないように慎重にいって抜き上げた。30cmちょっとのセイゴだ。
これくらいの時間に簡単に出てくれたら、まだまだ釣れるか、と踏んだのが甘かったのだろうか。ここからは残念ながら、シーバスの音沙汰がなくなってしまう。
ヒット連発もすべてボラ
表層での捕食音が、ちょっとかわってきた。シーバスはバシャバシャやるのだが、ボスンボスンと鈍い音が増える。しかもそれが辺りの水面にほとんど同時多発的に出る。この捕食音はボラなのだ。そうわかっていても、キャストを止めることはできない。
やっぱり食った。ボラである。
ワームにはそんなに食わないボラだが、プラグになると妙に食う。一体なぜだろう。後から調べたところ、バチ抜けのときには特に食うらしい。
それから少しして、またボラの活性が上がってしまった。デカいのがヒット。ちょっと手前ですぽんっとジャンプしたときに、ボラの丸っこい頭のシルエットを確認。げんなりしながら、ルアーのロストはしたくないので、実に15分間やり取りして、ランディングした。
小さく見えるが、このボラ、60cmもある。巨ボラの範囲だ。フィッシュグリップで触るのもはばかられるような、独特のぬめりとニオイ。プライヤーでうまくハリだけ外して、海に帰ってもらった。