高級魚でよく知られるヒラメ。ルアーで狙うターゲットのイメージも強いですが、堤防やサーフ（砂浜）といった陸っぱりからエサでも釣ることができます。このページでは時期、時間帯、場所といったヒラメの釣れる条件や、エサを使った基本の釣り方や仕掛けを解説。また、活きエサがない場合の、死にエサを使った釣り方についても紹介します。
（アイキャッチ画像提供：TSURINEWSライター山本良次）
TSURINEWS編集部
目次
ヒラメを泳がせ釣りで狙うタックル
陸っぱりでの泳がせ釣りでは、青物など大型の魚もヒットする可能性があります。その点も考慮し次のようなタックルが好ましいです。
ヒラメ釣りのロッド
堤防など近距離で狙える釣り場であれば、磯竿の3号程度や硬すぎないシーバスロッドなどが向きます。サーフなど遠投が必要な場合や、大型青物も回遊する釣り場なら磯竿の4～5号や遠投投げ竿4～5mなどを使いましょう。
ヒラメ釣りのリール
スピニングリールの4000番～6000番など。竿同様に大物ゲストとのやり取りも想定しドラグ力のあるリールを選びましょう。また、遠投性も考慮するなら番手は大きい方がいいです。道糸はナイロンライン5号～8号やPEライン2～3号を巻きます。
ヒラメを狙うための泳がせ仕掛け3種
ヒラメの泳がせ釣りは、活きエサを針に付けて泳がせることで、ヒラメを誘う釣り方です。初心者でもセットしやすい定番の仕掛けを紹介します。ヒラメは一般的なイメージよりも底から浮いてきて捕食をしますが、基本は1m以内を小魚が泳ぐように仕掛けを作るといいです。
投げ釣りが定番
通常の投げ釣り同様にオモリを付け、その先に針をセットして活きエサを掛けて投げ込む方法です。食い込みをよくするため遊動式の仕掛けを使うのがオススメです。遠投が出来て誘いを掛けやすいので、死にエサを使う場合も有効になります。
ハリスは6～8号程度を2ｍ～3ｍ程度取ります、ハリスの根本には砂ずりを付けておくといいでしょう（死に餌の場合は砂ずりは必須）。針は孫バリ仕掛けが基本。チヌ針やマダイ針や、ヒラメ用の専用針などを使います。孫バリはトリプルフックを付けるのも効果的です。
投げ釣り仕掛け図例（作図：TSURINEWS関西編集部 松村）岩場なら胴付きぶっ込み
根掛かりの心配があるポイントであれば、胴突き仕掛けを使うのがいいでしょう。仕掛けの一番下にオモリがくる仕掛けで、捨て糸を取りオモリの部分のみが外れやすくなっているのが特徴です。下記仕掛け図のような半遊動式にするとエサが弱りにくく、捕食時に違和感を与えにくいためオススメです。
胴付き仕掛け図（作図：TSURINEWS関西編集部 松村）エレベーター式
こちらも胴付き仕掛けですが、オモリのみを先に投げて、針の付いた小魚を後から投入するという少し変わった仕掛けです。
エレベーター仕掛け図（作図：TSURINEWS関西編集部 松村）海面から底まで広い範囲を探ることができ、エサの小魚が弱りにくいメリットがあります。タナは小魚任せになるため底付近をピンポイントでは狙えず、ヒラメの活性が低く捕食時に底から浮いてこない場合は釣果が得られにくいこともあります。そのため、青物などを併せて狙うときに使うといいでしょう。
オモリまで枝スが達していないとアワセが効かないので、アタリがあったら明確なアタリが手元に伝わるところまでゆっくりと糸を巻いてからアワセましょう。
泳がせるエサは？
現地調達が容易な「アジ」「サバ」「イワシ」などがよく使用されます。現地調達の利点は、現地で実際にベイトとなっているのでヒラメが警戒せず釣れやすいことにあります。購入する際はアジもいいですが、入手しやすく丈夫な「ギンペイ（ウグイの稚魚）」もオススメです。
活きエサの付け方
泳がせ釣りですので魚が弱ると釣果は下がります。なるべく魚を弱らせないために親針を刺す場所は、魚の目の前方に空いている鼻の穴に掛ける「鼻掛け」と「上顎」の2か所いずれかにて選定するのがよいです。孫針は背や尻ビレ付近に打ちます。豆アジなどの小魚を使う場合は弱りが早いので孫針を使わず、親針のみにするのもいいでしょう。
ヒラメの泳がせ釣りの釣り方
活きエサを使う際は基本は投げて待つだけの簡単な釣りです。起伏のある場所や、沈み根などベイトが溜まりそうな場所を重点的に狙ってみましょう。アタリはヒラメが泳がせのエサを見つけて捕らえる際にエサは逃げようと暴れるため、竿先にバタバタと揺れるような反応があることが多いです。これを前アタリと言いますが、この前アタリがあってガツンと本アタリがきます。
ここでアワせたくなりますが堪えてください。離底してエサを捕食したヒラメは底までエサを持っていってから、口の中でエサを飲み込みやすいようにパクパクと位置を調整します。底に持っていくときや、底でエサを噛んでる時にアワせると残念ながら掛けが甘くなり逃げられてしまいます。昔から「ヒラメ40」と言われており、アタリから40秒待ってアワせると良いと考えられているように、十分に飲み込むまで待ってからアワせましょう。
ヒラメの死にエサでの釣り方
ヒラメは魚の切り身などの死にエサに対しても捕食を行う魚です。船釣りでもエサに冷凍イワシを使う地域も存在します。ただ、飼育下の研究では底に放置された動きのないエサにはほとんど反応しないようで、死にエサで狙う際は投げ釣り仕掛けで常にリフト＆フォールなどの動きを付ける釣り方となります。
死にエサで狙うメリット
死にエサは活きエサと違い思いっきり遠投が出来るので、沖にブレイクのあるサーフの深場狙いなどは死にエサが有利な場面が出てくるでしょう。また、単純にエサの入手がしやすいので、活きエサが手にはいらない場合に生息環境が似ていて死にエサにも反応がいいマゴチと両方狙ってみる……というのもいいかと思います。
エサは塩締めがオススメ
エサは冷凍アジや冷凍イワシ、生の小魚など。そのまま使ってもいいですが、遠投や動きをつけても取れにくいように塩で締めておくのがオススメです。エサの付け方は孫針仕掛けを小魚の頭部と尾部に打ちましょう。
＜TSURINEWS編集部＞
