3月9日、三重県・紀北町引本浦のエヌテックマリンでイカメタルゲームを楽しんだ。連発するシーンはなかったが、カラーやタナを共有し効率的にイカをゲットできた釣行の模様をお届けする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・山本智也)
エヌテックマリンでイカメタル
前月にスルメイカメタル釣行したが、その日はまれにみる激渋デーだったとのことで不発。リベンジ釣行として3月9日を迎えた。太平洋気候の地方である熊野灘の海況も日に日に春めいてきており、さまざまなターゲットが本格的なシーズンを迎えそうだ。
お世話になる三重県・紀北町引本浦のエヌテックマリンの中井船長の「経験値からくる引き出しの多さ」は、話を聞かせていただくだけでも大変勉強になる。今回も何かしら1つでもいいので身に着けたいと思い、楽しみで仕方なかった。
当日は午後5時に出船とのことだったが、30分前に到着すると私以外の全員の乗船者はそろっており、やる気の高さがうかがえた。期待を胸に出港。40分弱のゆっくりとした航程で、まだ暗くならないうちにポイントに到着。気温は高く波も静か。船長がポイントを定めてアンカーを投入し、ほどなくしてスタートフィッシング。
まずはボトムを狙う
全員がメタルスッテを投入していく。毎度のごとく暗くなる前まではボトムに固まっているであろうイカを狙い撃ちで、ボトム付近を丁寧に探る。メインラインは感度重視のPEライン0.5号、エステルリーダー4号、枝ス1本の仕掛け。根が点在しているポイントなので、根掛かりに注意しながらしっかりとレンジを取るようにと船長から指示がある。
スピニングタックルでスタートしたが、細かくタナを取れるようにカウンター付きベイトタックルに変更。また今回はメタルスッテに特にこだわりを持っての釣行だ。
エサ巻き対応スッテを使用
4月20日発売のメタリカエンペラー25号を使用。エサ巻きテーラーやエサ巻きエギはいくつかのメーカーにはあるが、これはメタル本体にエサが巻くことができる工夫が施されている。画期的であり、斬新なメタルスッテだ。
エサは前日までに仕込んできた自作の塩漬け鶏ササミをセット。エサ巻きとしては、食いが悪いときや他地域でもエサ巻きに大型のヤリイカが反応するパターンもあるようなので、今後期待のスッテでもある。
「我慢のステイ」がキモ
明るいうちはボトムから5m以内を意識し、根に引っ掛けないようにしっかりとタナを調整。大きくあおって、ゆっくりとしたテンションフォールを交えたアクションを付け、その後イカに抱く間を与えるイメージでステイを交え探っていく。
連続で掛けていた同船者のアクションを見ていると、フォールさせた後のステイ時間(長いときで20秒以上)をより長く取っていた。私はアタリがないと、どうしても誘いを入れたりしてしまい、これが当日に関しては逆効果だったようで、とにかく我慢のステイが有効な気がした。
それを意識してからは、我慢のステイの後ティップがゆっくりお辞儀をするアタリ、ティップランのようにティップが戻るアタリ、ただ重くなるようなアタリ、さまざまなアタリが入り混じり、気になるサインを全部アワせることを心がけた。
当日は点灯後もなかなかベイトが表層にも中層にもたまらず、連発することは少なかったが、ぽつりぽつりと掛けることには成功した。
カラーやタナを共有
そんななか、時合いになるとベイトを追ってイカも中層に浮いてきた。夜焚きはタナをいかに早く見定めるのが釣果を上げるコツと言われる。また周りの釣れているスッテの色やアクションの付け方も参考にするのもいいようだ。
周りのアクションやスッテの色も意識して参考にしてみた。また、中井船長からも細かくヒットレンジや釣れている色、ベイトの層も声かけいただき、そちらも非常に参考になった。
イカが中層に集まりだし、活性も若干は高まっているようなので枝スもより短くして感度重視で探っていく。ヒットが続いている水深+5mまでフォールさせ、メタルティップランの高速巻き、ワンピッチからのステイ長めのアクションも織り交ぜながら、イカパンチを捉えていった。