タックルを万全にして、壱岐島は芦辺、安泊の堤防にブリを狙ったショアジギングで釣行。夕マヅメの時合いをとらえ、狙い通り81cmのブリをキャッチした釣りの模様をお届けする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・武田健人)
ショアジギングでブリ
1月1日、夕マヅメが終わり暗闇に包まれた午後6時30分。壱岐島は芦辺、安泊の堤防にドラグの音が激しく鳴り響いた。
ロッドがバットからブチ曲がりグングンと引いている。私は羨望の眼差しで横からそれを見ていた。上がってきたのは丸々と太ったブリ。メタルジグを投げていたそうだ。
今すぐメタルジグを投げたいところだが、こちらはアジングタックル。ブリが釣れるようなメタルジグなど投げられないばかりか、掛けたところでキャッチするのは不可能だ。幸運な釣り人のことが心底うらやましかった。
当初の予定通り、夕マヅメの時合いに尺アジやサバを多数キャッチしホクホクで帰るはずだったが、どうもあのブリが頭から離れない。
翌日に夕マヅメを狙う
そして翌日1月2日。釣り人のサガであろう、友人を連れて気がつけばまた安泊の堤防に立っていた。前日の釣り人が28gほどのメタルジグで釣っていたことにならい、軽めのメタルジグを遠投できるヒラスズキロッドを持参しジグを投げる。
前日と同じ流れなら夕日が沈み暗くなった午後6時すぎにサバが回遊してくるはずだ。それに数分遅れてアジとブリが入ってくるだろう。時合は短いから時間にして20分といったところか。西日を背負って投げ続けること1時間。何の反応もない。が、気にしない。大切なのは夕マヅメ後のチャンスタイムなのだ。
サバが連発
すっかり暗くなった6時10分。突然、メタルジグが引ったくられた。ロッドから伝わるこのバタバタとした感触はサバ。30cmほどのサバをキャッチし、急いでメタルジグを投げる。
するとそこからサバが釣れる釣れる。周りでも釣れ始め、隣の釣り人はジグサビキに同時に3尾のサバが掛かっていた。ここだ、この時合、ブリが釣れるとしたら。ルアーが着底しないほどのサバの猛攻をかわすため、他の釣り人が投げていない方向へメタルジグを投げた。
フェザリングをしつつ着底を確認し、シャクり始めたその一発目、魚にグンと持っていかれた。「どこに投げてもサバが食うのか!」と面食らいながらアワセを入れ、リールを巻く。スルスルと寄って来る……と、その時魚が猛烈に走り始めた。
強い、重い、これは…!思わず「本命かも」と声がこぼれた。