冬の寒ブリジギングに代表される新潟上越地方のブリジギング。ここでは上越地方の出船エリアと季節ごとの状況を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
ターゲットはワラサ以上
ブリは漢字にすると『鰤』。「さかなへん」に「師」と書き、出世して偉くなった「師」という説と師走に脂が乗って水揚げが本格化することが由来だという説があるようだ。
出世魚のブリは当地では小さい順にワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと呼ばれる。イナダとワラサの中間くらいの2kg前後の微妙な大きさの個体はイナワラと呼ばれることもある。基本的にターゲットはワラサクラス以上で、常連さんたちは、イナダクラス以下はキープせずに船べりでリリースする方々が多い。
かつて筆者が経験した爆釣デーでは、5-6kgクラスのワラサでもクーラーボックスに入りきらず船中で多数リリースしたこともあった。
ブリ以外の青物では最近ヒラマサもたまにヒットするようになってきた。型はあまり大きくない。カンパチは滅多に掛からないがたまに3kg未満クラスがヒットすることもある。いずれにしてもメインターゲットはワラサとブリになる。
ねらい目の季節は?
前述のブリの回遊パターンのように、大きな群れが上越に入ってくる可能性が高いのは日本海北上中の春の後半と南下中の秋から冬ということになる。
もちろん寒ブリ狙いなら冬ということになる。11月下旬から3月くらいまで。冬の日本海。西高東低の気圧配置で時化ることが多く、出船確率はかなり低くなるが、出船できれば寒ブリに出逢えるチャンスはある。また、この時期の個体が総じて一番大きい。
春と秋はワラサクラスがメインターゲットとなる。冬場と違って気候も良く、出船確率も高くなる。ワラサといっても5-6kgクラスは十分狙えるし、強い引きも十分堪能できる。冬場は出船できても天候的に悪条件となることも多いため、現実的には春と秋をメインにジギングを楽しむアングラーも多いのではないか。
夏についてはコメントを差し控えたいが、もしかしたら青森方面に北上しなかったはぐれブリや居付きのワラサに出逢えないこともないかもしれない。ヒラマサで「夏マサ」の人気がアップしているように、今後「寒ブリ」ならぬ「夏ブリ」ゲームも開拓されるかも?
<宮崎逝之介/TSURINEWSライター>