『陸っぱりライトゲーム』ステップアップ解説:ワーム「波動」を理解する

『陸っぱりライトゲーム』ステップアップ解説:ワーム「波動」を理解する

ライトゲームで用いるワームには様々な形状がある。見た目の違いを抜きにすれば、水中での大きな違いは、そのワームが出す「波動」である。今回はこの波動とは何か紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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「波動」とは

ワームが動くなかで、水かき・水受け中に水中に漂う微妙な振動を、波動という。あるいは「ワームの水中でのアピールそのものの大きさ」ともいえるかもしれない。筆者個人としては、「ワームが周りの水をどれだけ動かすか」と捉えている。そのようなものが、波動だ。

魚の釣れ方にも影響するので、活性の高低、釣りもの別に波動の強弱を使い分けたい。

波動の強弱はテールで決まる

ワームの波動の強弱は、その形状がほとんどすべてを決定する。特にテール部分だ。テール形状は、大きく分けて二種。尾がくるくると回るテールか、尾がまっすぐで基本的に振動しないピンテールで、回るテールの方が波動が強く、ピンテールの方が弱い。

『陸っぱりライトゲーム』ステップアップ解説:ワーム「波動」を理解する波動の大きいテール形状のワーム(提供:TSURINEWSライター井上海生)

また、形状的にほとんど波動が出ないものでも、動かし方でその強弱が調整できる場合もある。たとえば、下の画像のアジング用のワームは、水中でただ巻いてくる分にはほとんど波動がないが、シェイクを入れると、リング状の部分が縦に水をかいて、微波動を発する。

『陸っぱりライトゲーム』ステップアップ解説:ワーム「波動」を理解する動かし方次第で波動のかわるワーム(提供:TSURINEWSライター井上海生)

微波動がいいとされる魚

では、まず微波動のワームがいいとされる魚、これはアジ、メバルだ。ライトゲームの代表的ターゲット二種、この魚たちは、基本的にあまり大きな波動を好まないといわれる。

ただし、これは、「そもそも論」では本当かどうかわからない部分がある。

というのも、私の経験上、人的プレッシャーがかかっていないまっさらなポイントでは、強波動のワームにもアジ・メバルはバンバン飛びついてくるからだ。反対に、人的プレッシャーがかかったエントリーしやすい漁港周りなどでは、確かに微波動ワームの方が反応する。

今はライトゲーム人口が増えていて、それに伴い陸周りの海には魚が減っているともいわれる。そういう理由で、大前提としてどこもプレッシャーがかかっていると考えて、ワームのメーカー各社が、「微波動のワームが無難ですよ」とアナウンスしている感じもする。

では、魚の好み「そもそも」は、どうなのだろうか……?私としては、微波動でなくてもいい気がする。ただ、これは単にいちアングラーの意見なので、魚の習性を研究しているプロダクターの言うことの方が参考になるだろう。

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