1月17日、鳴門海峡に釣行した。狙いは春の乗っ込みマダイということだが、果たして狙い通りにならないのが、人生や釣りの面白さである。この日もやっぱり……。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・濱堀秀規)
西山渡船で鳴門海峡へ
お世話になった西山渡船の船頭とコロナの話をすると、屋外で密にならないゴルフとかキャンプとか、釣りは影響が少ないそうだ。そうなんだ、と思っていると、テレビでもゴルフ場は予約で盛況とのニュースが流れていた。
幸い四国4県には、緊急事態宣言もされてないので、釣りに出かけた。もちろん、対策はしてのこと。この日のメンバーは釣友の宮脇さん、赤穂さん、松藤さんと私の4人である。
10本バリ14~15mのサビキ仕掛けを使い、乗っ込みのマダイを狙う。オモリは35号を使用。
大荒れの状況
船は大きいので比較的安定しているが、風速8m/sの風がビュンビュンの海の上は、波の状態を例えると白ウサギがピヨンピョン跳んでいる。強風で寒い。手がかじかむ。それでも、船頭は鳴門の北部の一級ポイントまで船を走らせて、いかりを下ろした。
船長は「ここで釣れなかったら、他のところでは釣れん」と言う。鳴門の一番のマダイの一級ポイントだそうだ。先々週は、1日400匹。先週は200匹の釣果であったそうだ。3ケタは軽く行くだろうと、船長は自信満々である。
一級ポイントでスズキ登場
私は、軽い船酔いで、寒さも加わって、体が固まっていた。加えて、バッテリーは持ってきたのだが、電動リールとバッテリーをつなぐ線を忘れてきたので、手巻きである。まあ、ちょくちょくあることで、手巻きでも気にはしない。これくらいで落ち込むおっさんではない。
しかし、赤穂さんと私がチャリコを釣っただけで、音沙汰なしである。
そして、松藤さんのサオが大きくしなり、手持ちのサオがグングンと海中に刺さるようにしなっている。電動リールに助けてもらって巻き上げている魚が、やっとこさ船に近寄った。
「でかいんちゃう」と私。船長が「これがマダイなら70cmあるかなあ」とワクワクさせてくれる。が、上がってきたのは人の名前と同じ呼び方がある魚である。そう良型スズキであった。「やっぱ荒れとうけん、スズキが釣れたんやな……」と船長。