惣菜魚として根強い人気を誇りつつも、意外と素性を知らない「ギンダラ」。「要はタラでしょ?」と思っている方も多いですが、味の特徴はタラとはまさに正反対と言えるものです。
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食べ過ぎには要注意
ちなみに、ギンダラは国内でも少量水揚げがあり、北日本では時に鮮魚で流通することがあります。刺身にすると大トロもかくやという脂の乗りでとてもうまいのですが、食べすぎると胃もたれすることもあり、注意が必要です。
実は青魚のDHA・EPAといった不飽和脂肪酸とは違い、ギンダラの脂の主要成分はトリグリセリド。いわゆる中性脂肪なのです。(『種々の外国産魚類の脂質栄養成分の検討』中央水研報第1号 1989.12)そのため決して「健康に良い油」とは言えず、摂取し過ぎると下痢してしまうことがあります。脂の美味しい魚ですが、摂取しすぎには要注意です。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>